トラベルルーターおすすめ8選 有線ポート・VPN速度・5GHzで比較
トラベルルーターは、ホテルの部屋の有線LANやホテルのWi-Fiを受けて、自分専用のWi-Fiを作り直す小さなルーターです。ノートPC・スマホ・タブレットを毎回ホテルの認証につなぎ直さずに済み、機種によってはルーター側でVPNを張って、つないだ端末の通信をまとめてトンネルに通せます。SIMは使いません。回線はホテルのものを借ります。
この道具は、値段を上げた順に速くはなりません。3千円台の機種の多くは有線ポートが10/100Mbpsで、ホテルの回線がギガビットでも、有線で受けた時点で約94Mbpsが上限になります。6,599円の GL.iNet Opal は有線ポートがギガビットに上がりますが、WireGuardのVPNを張ったときの公式値は最大65Mbps、OpenVPNなら最大12Mbpsです。上の価格帯でも逆転は残っていて、27,499円の Slate 7 のWireGuard公式値は、1万円ほど安い Slate AX より低く出ています。
ここでは GL.iNet 5台・TP-Link・プラネックス・ASUS 各1台の8台を、参考価格の順に並べます。順位は付けません。GL.iNet が多いのは、VPNの速度を公式に数字で出しているメーカーが限られるためで、比較の土台が揃う機種を選ぶとこの構成になりました。
目次(11項目)
先にホテルの回線と、自分がVPNを張るかを確かめる
機種を見比べる前に、2つだけ決めておきます。1つは、泊まる先で回線をどう受けるかです。部屋に有線LANの口があるホテルなら、ルーターのWANポートにケーブルを挿して受けます。口が無くWi-Fiしか無いホテルなら、ホテルのWi-Fiを無線で受けて配り直す中継(リピーター)の使い方になり、有線ポートの速さは関係しなくなります。
もう1つは、ルーターでVPNを張るかどうかです。ホテルや公衆のWi-Fiは同じネットワークに知らない端末が並ぶので、自宅に置いたWireGuardのサーバーや契約しているVPNサービスへトンネルを張ってから使う人がいます。ルーターで張れば、VPNアプリを入れられないテレビ用のスティック端末やゲーム機も含めて、つないだ端末すべてがトンネルを通ります。代わりに、暗号化の処理をルーターの小さなCPUが受け持つので、速さの上限はそこで決まります。
VPNを張らず、ホテルの有線LANをWi-Fiにしたいだけなら、見るのは有線ポートと無線の規格だけです。VPNを張るなら、比較表のWireGuardの列がそのまま上限になります。
速さは値段の順に上がらない
8台の公式仕様を並べると、値段と速さが噛み合わない箇所が4つ出てきます。
- Opal(6,599円):有線ポートはギガビットでも、WireGuardの公式値は最大65Mbpsです。VPNを張る使い方では、ギガビットの口がほとんど活きません
- Slate AX(17,999円):2千円安い Beryl AX(15,999円)のWANが2.5Gbpsなのに対し、Slate AX のWANは1Gbpsです。VPNは Slate AX が上で、有線の上限は Beryl AX が上という、向きの違う2台です
- Slate 7(27,499円):Slate AX より約9,500円高いのに、WireGuardの公式値は490Mbpsで、Slate AX の550Mbpsを下回ります
- Beryl AX と RT-BE3600 Go:Wi-Fi 6とWi-Fi 7、15,999円と20,727円の差がありながら、WireGuardの公式値はどちらも最大300Mbpsです
VPNの速さは、無線の規格やポートの速さではなく、ルーターのCPUが暗号化をどれだけ速く回せるかで決まります。Wi-Fi 7に上げても、VPNを張ったときの上限が同じだけ上がるわけではありません。
上限は3つの段で決まる
ホテルの回線から手元のPCまでの間には、ルーターの中に3つの段があります。どこか1つが細ければ、全体の速さはそこで止まります。
- 有線ポート:ホテルの有線LANを受ける口です。10/100Mbps・1Gbps・2.5Gbpsの3系統があり、今回の8台では3千円台〜4千円台の3台が10/100Mbpsです。100Mbpsの口は、通信の管理に使うぶんを差し引くと約94Mbpsが実際の上限になります
- VPNの処理:トンネルを張ったときの暗号化の速さです。メーカーが公表しているのはWireGuardとOpenVPNの2つの方式の最大値で、同じ機種でもOpenVPNのほうが遅く出ることが多く、Mango は WireGuard 最大45Mbpsに対してOpenVPN 最大11Mbpsです。例外は Slate AX で、OpenVPNをDCOという方式で動かした値が最大560MbpsとWireGuardを上回ります
- 無線:手元の端末へ配る側です。2.4GHzだけの300Mbps(Wi-Fi 4)・Wi-Fi 5のデュアルバンド・Wi-Fi 6・Wi-Fi 7の4段があり、2.4GHzだけの3台は電子レンジや周りの部屋のWi-Fiと同じ帯を取り合います
並べ直すとこうなります
8台を参考価格の順に並べ、3つの段と、持ち歩きに効く給電・重さを並べました。WireGuardの列はVPNクライアントとして張ったときの公式の最大値で、各社の測定条件での値です。
| 機種 | 有線ポート | 無線規格 | WireGuard | 給電 | 重さ |
|---|---|---|---|---|---|
| TL-WR802N | 100Mbps | 2.4GHzのみ | 非対応 | USB 5V/1A | 非公表 |
| Mango | 100Mbps | 2.4GHzのみ | 45Mbps | Micro USB 5V/2A | 40g |
| MZK-DP300N | 100Mbps | 2.4GHzのみ | 非対応 | コンセント直挿し | 約53g |
| Opal | 1Gbps | Wi-Fi 5 | 65Mbps | USB-C 5V/3A | 145g |
| Beryl AX | WAN 2.5G・LAN 1G | Wi-Fi 6 | 300Mbps | USB-C 5V/3A | 196g |
| Slate AX | 1Gbps | Wi-Fi 6 | 550Mbps | USB-C 5V/4A | 245g |
| RT-BE3600 Go | WAN 2.5G・LAN 1G | Wi-Fi 7 | 300Mbps | USB-C 9V/12V | 232g |
| Slate 7 | WAN/LAN 2.5G | Wi-Fi 7 | 490Mbps | USB-C PD | 295g |
OpenVPNの公式値は、Mango 最大11Mbps・Opal 最大12Mbps・Beryl AX 最大150Mbps・Slate AX 最大560Mbps・RT-BE3600 Go 最大150Mbps・Slate 7 最大385Mbpsです。Slate AX と Slate 7 はDCOで動かしたときの値で、RT-BE3600 Go のVPNの値はASUSが「Ethernet経由」と条件を付けています。TL-WR802N と MZK-DP300N はVPNのクライアント機能を持ちません。TL-WR802N の重さはTP-Linkが公表しておらず、寸法は57×57×18mmです。Mango の重さは公式の仕様表の値で、同じページの本文には39gという記載もあります。
使い方から引き当てる
使い方が決まっていれば、見る列は1つに絞れます。
| 使い方 | 見る列 | 候補 |
|---|---|---|
| ホテルの有線LANをWi-Fiにするだけ | 有線ポート | Opal(1Gbpsで最安) |
| 100Mbpsで足りるので荷物を減らしたい | 重さ・給電 | Mango、MZK-DP300N |
| 公衆Wi-Fiでは常にVPNを張る | WireGuard | Slate AX、Slate 7、Beryl AX、RT-BE3600 Go |
| モバイルバッテリーで動かす | 給電 | Mango、TL-WR802N(軽さ優先)/Opal、Beryl AX、Slate 7(ギガビット以上) |
| 自宅の2.5G回線でも使い回す | 有線ポート | Slate 7、Beryl AX |
価格帯ごとのトラベルルーター8台
3千円台〜4千円台:有線ポートが100Mbpsの小型機 3台
TP-Link TL-WR802N は、今回いちばん安い3,500円です。有線ポートは10/100Mbpsが1つで、WANとLANを兼ねます。無線は2.4GHzだけの300Mbpsで、VPNのクライアント機能はありません。給電はUSBの5V/1Aなので、PCのUSBポートやモバイルバッテリーから取れます。ルーター・中継・クライアントなどのモードを切り替えられ、ホテルの有線LANをWi-Fiにする用途なら足ります。
独自採点の規則(4項目・各5点)
楽天のレビューは商品によって件数が1件から数百件までばらつき、件数の少ないものは1人の評価で平均が1点以上動きます。楽天側でレビューが消えると数字も黙って変わるので、順位付けには使っていません。代わりに、下の規則でスペックから機械的に点を出しています。記事に載せている表の値をそのまま当てはめているだけなので、読者が検算できます。総合点は4項目の単純平均です。用途によって効く項目が違うので、総合点だけでなく項目ごとの差を見てください。
- 有線の上限
- 比較表の有線ポートの列。100Mbps=1 / 1Gbps=4 / 2.5Gの口あり(WAN 2.5G・LAN 1G、WAN/LAN 2.5G)=5
- 無線
- 比較表の無線規格の列。2.4GHzのみ(300Mbps)=1 / Wi-Fi 5(デュアルバンド)=3 / Wi-Fi 6=4 / Wi-Fi 7=5
- VPNの速さ
- 比較表のWireGuardの列(公式の最大値)。非対応=1 / 100Mbps未満=2 / 100Mbps以上300Mbps未満=3 / 300Mbps以上500Mbps未満=4 / 500Mbps以上=5
- 値段
- 参考価格。5,000円まで=5 / 10,000円まで=4 / 19,000円まで=3 / 25,000円まで=2 / それより高い=1
この独自採点は、比較表の有線ポート・無線規格・WireGuardの3列と参考価格で付けています。WireGuardの列はVPNクライアントとして張ったときの各社公式の最大値で、実測ではありません。OpenVPNの値はVPNの機能を持たない2台に値が無いため採点に入れず、本文に残してあります。重さは TP-Link TL-WR802N だけ公式に値が無く、8台そろわないので採点に入れず、比較表の列と本文に残してあります。給電の方式も、コンセント直挿し・USB・USB PDと種類が揃わず優劣を一列に並べられないため、採点の外に置いています。
GL.iNet Mango GL-MT300N-V2 は、3,998円でWireGuardとOpenVPNのクライアントになれる機種です。ただしEthernetは10/100Mbpsで、VPNの公式値はWireGuard最大45Mbps・OpenVPN最大11Mbpsにとどまります。公式の重さは40gで、重さが公表されている7台で最も軽い値です。給電はMicro USB(5V/2A)で、USB-Cのケーブル1本に揃えたい人には合いません。
プラネックス ちびファイ4 MZK-DP300N は、電源プラグが本体に収まっていて、コンセントへ直接挿す形です。ACアダプターもUSBケーブルも持ち歩かずに済み、重さは約53gです。有線LANは100BASE-TX、無線は2.4GHzの11n 300Mbpsで、ホテルのWi-Fiを受けて配り直すモードも持ちます。VPNの機能はありません。
6千円台:ギガビットとデュアルバンドの入り口 1台
GL.iNet Opal GL-SFT1200 は、6,599円で有線ポートが10/100/1000Mbpsに上がり、WANが1つ・LANが2つあります。無線は5GHz 867Mbpsと2.4GHz 300MbpsのWi-Fi 5デュアルバンドで、2.4GHzだけの3台より混み合う帯を避けやすくなります。給電はUSB-Cの5V/3A、重さは145gです。弱いのはVPNで、公式値はWireGuard最大65Mbps・OpenVPN最大12Mbpsです。VPNを張らずに使うなら、ギガビットの口を持つ機種の中で最も安い選択になります。
1万5千円台〜1万7千円台:Wi-Fi 6でVPNが数百Mbps出る2台
GL.iNet Beryl AX GL-MT3000 は、WANが2.5Gbps・LANが1Gbpsで、無線はWi-Fi 6(5GHz 2402Mbps・2.4GHz 574Mbps)です。VPNの公式値はWireGuard最大300Mbps・OpenVPN最大150Mbpsで、Opal から一段上がります。給電はUSB-Cの5V/3Aのままなので、Opal と同じモバイルバッテリーで動かせます。重さは196gです。
GL.iNet Slate AX GL-AXT1800 は、VPNの公式値がWireGuard最大550Mbps、OpenVPN(DCO)最大560Mbpsで、今回の8台で最も高い値です。有線はギガビットがWAN1・LAN2の3口で、WANは Beryl AX の2.5Gより低い1Gbpsです。無線はWi-Fi 6(5GHz 1200Mbps・2.4GHz 600Mbps)。給電はUSB-Cの5V/4Aで、5V/3Aの Beryl AX より多く電流を求めます。重さは245gです。
2万円台:Wi-Fi 7と2.5G WANの2台
ASUS RT-BE3600 Go は、Wi-Fi 7(5GHz 2882Mbps・2.4GHz 688Mbps)と2.5GbpsのWANを持ちます。LANは1Gbpsが1口です。ASUSの公式値はWireGuard最大300Mbps・OpenVPN最大150Mbpsで、Ethernet経由という条件付きです。WireGuardの値は Beryl AX と同じで、Wi-Fi 7に上げた差はVPNの速さには出ていません。電源はUSB-Cで9V/2Aか12V/2Aを求めるので、5Vしか出せないモバイルバッテリーでは動きません。重さは232gです。
GL.iNet Slate 7 GL-BE3600 は、WANとLANの両方が2.5Gbpsで、有線の上限は今回の8台で最も高い組み合わせです。無線はWi-Fi 7(5GHz 2882Mbps・2.4GHz 688Mbps)、本体のタッチスクリーンでVPNの入り切りなどを操作できます。VPNの公式値はWireGuard最大490Mbps・OpenVPN(DCO)最大385Mbpsで、WireGuardは Slate AX を下回ります。給電はUSB-C PDで、5V/3A・9V/3A・12V/2.5Aを受けます。重さは295gで、8台で最も重い機種です。
ホテルで実際に出る速度を買う前に見積もる3手順
ホテルの回線がどれだけ出るかは、泊まってみるまで分からないことがほとんどです。見積もれるのは「ホテル側がどれだけ出しても、ルーターがそれ以上は通さない」という上限のほうで、次の3手順で出せます。
- ホテルの有線LANと、ルーターの有線ポートの小さいほうを取る。部屋の口が1Gbpsでも、ルーターの口が100Mbpsなら上限は約94Mbpsです。逆に部屋の口が1Gbpsなら、2.5GのWANを持つ機種でも1Gbpsで止まります
- VPNを張るなら、手順1の値と、公式のWireGuardかOpenVPNの値の小さいほうを取る。使うVPNの方式の値を見ます。公式値は測定条件での最大値なので、実際にはこれより下に出ると考えておきます
- ホテルのWi-Fiを受ける中継では、2.4GHzだけの機種は目減りを見込む。ホテルのWi-Fiを受ける電波と、手元へ配る電波が同じ2.4GHz帯の同じ無線を分け合うので、一般に配る側の速さは受ける側より落ち、半分程度が目安とされます。デュアルバンドの機種は受ける帯と配る帯を分けられるぶん、この目減りを抑えられる余地があります
実際の数字を当てはめると、次のようになります。ホテルの部屋に1Gbpsの有線LANがある場合です。
- MZK-DP300N:有線ポート100Mbpsで約94Mbps。VPNは張れないので、ここが上限です
- Mango:有線で約94Mbps。WireGuardを張ると最大45Mbps、OpenVPNなら最大11Mbpsまで下がります
- Opal:有線は1Gbpsまで通せますが、WireGuardを張ると最大65Mbpsで、ここでは Mango との差が20Mbpsに縮みます
- Beryl AX:2.5GのWANを持っていても部屋の口が1Gbpsなので1Gbps。WireGuardを張ると最大300Mbps
- Slate AX:有線1Gbps、WireGuardを張ると最大550Mbps。VPNを張る使い方ではこの8台の上限です
有線で受けてVPNを張らないなら、Opal から上の5台はどれも1Gbpsで止まり、差が出るのは無線の側だけになります。VPNを張るなら、手順2の値が上限になるので、Wi-Fi 7かどうかより先にWireGuardの列を見ることになります。2.5GのWANが効いてくるのは、自宅の光回線が1Gbpsを超える契約で、家でも同じルーターを使い回す場合です。
給電と重さで荷物が変わる
トラベルルーターは部屋の中で使うことが多いものの、コンセントの位置がベッドから遠いホテルや、新幹線・カフェで使うなら、給電の方式が効いてきます。Mango(Micro USB 5V/2A)と TL-WR802N(USB 5V/1A)は求める電流が小さく、USB-Aから5Vを出せる一般的なモバイルバッテリーで動かせます。5V/3AのUSB-Cで動く Opal と Beryl AX、5V/3Aも受ける Slate 7 は、USB-Cから5V/3A(15W)を出せるノートPC対応のモバイルバッテリーから給電できます。Slate AX は5V/4Aを求めるので、5V側が3Aまでのモバイルバッテリーでは足りない場合があります。RT-BE3600 Go は9Vか12Vが要るので、USB PDで9V以上を出せるモバイルバッテリーが必要です。
重さは、公表されている7台で40g(Mango)から295g(Slate 7)まで7倍以上の開きがあります。コンセント直挿しの MZK-DP300N は約53gで、ケーブルもアダプターも持たないぶん、荷物全体では最も軽くなりえます。Wi-Fi 6や7の上位機は200g前後から300g近くあり、USB-Cケーブルと電源アダプターも合わせて持ち歩くことになります。
SIMのモバイルルーターとどちらを持つか
トラベルルーターは、ホテルや施設の回線を借りて配り直す道具です。自分で回線を作る道具ではないので、有線LANもWi-Fiも無い場所では何もできません。移動中や屋外、回線の無い会議室で使うなら、SIMを挿して携帯の電波から回線を作るSIMフリーのモバイルルーターのほうが向いています。こちらは端末の対応バンドで繋がるかが決まり、選び方の軸がまったく違います。
逆に、出張先がほぼホテルで部屋に有線LANがあるなら、SIMの契約を足さずにトラベルルーターで足ります。Mango や RT-BE3600 Go のように、スマホのテザリングを受けられる機種なら、回線の無い場所ではスマホの回線を受けて配る使い方もできます。
自宅に据え置くWi-Fiルーターの比較とは、有線ポートの数で役割が分かれます。据え置き機はLANの口を複数並べてPCやNASをつなぐ前提ですが、トラベルルーターはWANが1つ、LANが0〜2つで、ホテルの口を受けてWi-Fiにすることに絞った作りです。
独自採点で見る8台の差
商品カードの上にある独自採点の規則にそって点を出すと、総合点は Beryl AX・Slate AX・RT-BE3600 Go の3台が4.0で並び、Slate 7(3.8)、Opal(3.2)、Mango(2.2)、TL-WR802N と MZK-DP300N(ともに2.0)と続きます。いちばん高い27,499円の Slate 7 が、15,999円の Beryl AX より下に来ます。
4.0の3台は、点の取り方がそれぞれ違います。Beryl AX は有線の上限が5点・無線とVPNの速さが4点・値段が3点。Slate AX は有線の上限が1Gbpsで4点に下がるかわりに、VPNの速さで8台中ただ1台の5点を取ります。RT-BE3600 Go は有線の上限と無線が5点で、値段が2点です。VPNを常に張るなら Slate AX、自宅の2.5G回線でも使うなら Beryl AX か RT-BE3600 Go と、同じ4.0でも向く使い方が分かれます。
Slate 7 は有線の上限と無線で満点を取りますが、VPNの速さは490Mbpsで4点、値段は1点です。Wi-Fi 7と2.5Gの2口を使い切れる環境でなければ、1万円安い2台に総合点で届きません。
下の3台は、有線の上限と無線がそろって1点で、値段の5点だけで点を持っています。その中で Mango が0.2だけ上なのは、VPNを最大45Mbpsで張れるぶんです。Opal は6,599円で有線の上限が4点に上がり、ここから上と下で有線の段が1Gbpsと100Mbpsに分かれます。重さと給電は採点の外に置いているので、持ち歩きを重く見るなら比較表の重さの列を直接見てください。
まとめ:迷ったときの判断順
トラベルルーターは、ギガビットの Opal がVPNを張ると最大65Mbpsになり、27,499円の Slate 7 のWireGuardが17,999円の Slate AX より低いように、値段からは速さが読めません。次の順に決めると絞れます。
- VPNをルーターで張るかを決める。張るなら、比較表のWireGuardの列がそのまま上限です。常に張るなら300Mbps以上の Beryl AX・RT-BE3600 Go・Slate 7・Slate AX から選びます
- ホテルの受け方を決める。有線LANで受けるなら有線ポートを見ます。100Mbpsで足りるかどうかが、3千円台と6千円台の分かれ目です
- 無線の帯を決める。ホテルのWi-Fiを中継で受けることが多いなら、2.4GHzだけの3台より、デュアルバンドの Opal から上を選びます
- 給電を決める。モバイルバッテリーで動かすなら、5Vで動く Mango・TL-WR802N、5V/3Aで動く Opal・Beryl AX・Slate 7 です。Slate AX は5V/4A、RT-BE3600 Go は9V以上が要ります
- 最後に重さを見る。40gの Mango と295gの Slate 7 では、持ち歩く気になるかどうかが変わります
なお、この記事の仕様は、TP-Link(tp-link.com)・GL.iNet(gl-inet.com)・プラネックス(planex.co.jp)・ASUS(asus.com)の各公式ページに載っている値で、8台を同じホテルに持ち込んで速度を実測してはいません。VPNの値は各社の測定条件での最大値で、実際の回線ではこれより下に出ます。商品カードと本文の参考価格は楽天またはAmazonの価格を参考にした値で、時期によって変わります。