SIMフリーホームルーターおすすめ7選 対応バンド・5G・有線LANで比較
参考価格53,740円の TP-Link Deco X50-5G は、5GとWi-Fi 6に対応し、2.5Gbpsの有線ポートまで持つホームルーターです。ところが公式仕様の4Gの対応バンドには、ドコモの800MHz帯(B19)も、auの800MHz帯(B18・B26)も入っていません。本体の背面には外部アンテナのポートが2つありますが、公式ページには「日本では外部アンテナは利用できません」と書かれています。
一方で、参考価格14,091円のピクセラ PIX-RT100 は4Gしか掴めないかわりに、B19とB18の両方を仕様表に並べています。5Gの有無もWi-Fiの世代も値段どおりには並びませんが、なかでもドコモとauが家の奥や郊外までの電波に使っている800MHz帯は、値段とは関係なく機種ごとに持っていたり持っていなかったりします。
ホームルーターは、回線工事のできない賃貸や、数か月だけ住む部屋で、自分で契約したSIMを挿してコンセントにつなぐだけで家のWi-Fiを作る機械です。ここでは回線とセットで借りる機種ではなく、本体を買い切るSIMフリー機に絞り、TP-Link 2台・アイ・オー・データ 2台・NEC・ピクセラ・ZTE 各1台の7台を、参考価格の順に並べます。順位は付けません。
目次(9項目)
先に、挿すSIMの回線とバンド番号を決める
機種を見比べる前に、自分が挿すSIMがどの会社の電波を使うかを押さえます。ホームルーターは部屋の中に置きっぱなしにするので、窓から遠い場所や鉄筋の建物の奥で電波を拾えるかが、そのまま家の回線の速さと安定を決めます。そういう場所で残るのは、各社が700MHz帯から900MHz帯に持っている低い周波数で、俗にプラチナバンドと呼ばれる帯域です。
| 回線 | 800〜900MHz帯の番号 |
|---|---|
| ドコモ回線 | B19 |
| au回線 | B18・B26 |
| ソフトバンク回線 | B8 |
| 楽天モバイル(自社回線) | 主力はB3(1.7GHz帯) |
表に入れていない低い帯域に、700MHz帯(B28)があります。ドコモ・au・ソフトバンクの3社とも4Gで運用していますが、総務省の割り当ては各社10MHz幅ずつで、ドコモとauが800MHz帯に持つ15MHz幅より狭く、3社とも低い周波数の中心は800MHz帯(ソフトバンクは900MHz帯)のほうです。この記事では、表の番号を持つかどうかを先に見ます。7台のうち4GでB28を持つのは Deco X50-5G と Archer MR600 の2台で、Speed Wi-Fi HOME 5G L13 は4GではなくB28と同じ周波数の5G(n28)に対応します。
格安SIMなら、見るのは契約先の名前ではなく借りている回線です。ドコモ回線のプランならB19、au回線のプランならB18かB26です。auの2つの番号には包含関係があり、B26は814〜849MHz/859〜894MHzを使う帯域で、B18の815〜830MHz/860〜875MHzを内側にそのまま含みます。仕様表にB26だけがあってB18が無い機種でも、auの800MHz帯の周波数そのものには乗れます。
楽天モバイルの自社回線を挿すなら、見る番号はB3です。今回の7台では、NEC Aterm HT100LN だけが4GをB1/B19/B26の3本しか持たず、B3がありません。ソフトバンク回線のB8も、HT100LN と ZTE の Speed Wi-Fi HOME 5G L13 の2台は公式の対応バンドに載っていません。どの回線を挿すかが決まった時点で、候補から外れる機種がもう出てきます。
手持ちのSIMがその端末で動くかを、公式の対応バンド表と各社の動作確認済み端末の一覧で確かめる手順は、SIMフリーモバイルルーターの比較に3つの手順としてまとめてあります。モバイルルーターでもホームルーターでも、見る表は同じです。
5Gを掴む2台と、4Gだけの5台に分かれる
7台を回線で分けると、5Gまで掴めるのは Speed Wi-Fi HOME 5G L13 と Deco X50-5G の2台だけで、残りの5台は4G専用です。5Gの2台は参考価格17,980円と53,740円で、2万円台から3万円台には5G機が1台もありません。値段が上がるほど5Gに近づく、という並び方をしていないということです。
L13 の5Gはn3/n28/n41/n77/n78で、4GはB1/B3/B18/B41です。au(UQ WiMAX)向けに作られた機種なので、auの800MHz帯のB18は持っていても、ドコモのB19もソフトバンクのB8も持ちません。SIMロックは掛かっていませんが、auの公式ページは他社のSIMでの動作を保証していないと明記しています。ドコモ系のSIMを挿すと、5Gが届かない場所で受け止める4Gに、800MHz帯も700MHz帯も無い構成になります。
Deco X50-5G の5Gは、700MHz帯のn28からn78までの帯域を掴みます。4Gは海外向けの周波数構成で、B1/B3/B5/B7/B8/B20/B28などを持つ一方、B19・B18・B26が入っていません。ソフトバンクのB8は持つので、ソフトバンク回線なら900MHz帯を拾えますが、ドコモ回線とau回線ではこの値段で800MHz帯が使えない、という買い方になります。3社が運用している700MHz帯のB28は持っているので、ドコモ回線やau回線でも低い周波数がまったく無いわけではありません。
どちらの5G機も、5Gのn79には対応しません。n79は4.5GHz帯で、国内ではドコモが5G用に使っている帯域です。ドコモのSIMで5Gを使うつもりなら、n77とn78のどちらかが近くの基地局に来ているかで、5Gの恩恵が変わります。
4G専用の5台は、800MHz帯の持ち方がそろっています。PIX-RT100 がB19とB18、HT100LN がB19とB26、UD-LTA・Archer MR600・UD-LT2 の3台はB19・B18・B26の3本すべてです。5台ともドコモとauの800MHz帯に乗れるので、5Gが要らない人の候補はこちらの5台で、差がつくのは有線LANとWi-Fiのほうです。
並べ直すとこうなります
| 製品 | 回線 | 800MHz帯 | 有線LAN | Wi-Fi | 外部アンテナ |
|---|---|---|---|---|---|
| PIX-RT100 | 4Gのみ | B19/B18 | ギガ×4 | Wi-Fi 5 | 無し |
| L13 | 5G+4G | B18のみ | 2.5GbE×1+ギガ×1 | Wi-Fi 6 | 無し |
| UD-LTA | 4Gのみ | B19/B18/B26 | 100Mbps×4 | Wi-Fi 5 | 無し |
| Archer MR600 | 4Gのみ | B19/B18/B26 | ギガ×4 | Wi-Fi 5 | SMA×2(付属2本) |
| HT100LN | 4Gのみ | B19/B26 | ギガ×1 | Wi-Fi 5 | 無し |
| UD-LT2 | 4Gのみ | B19/B18/B26 | 100Mbps×2 | Wi-Fi 4 | SMA(純正品のみ) |
| Deco X50-5G | 5G+4G | なし | 2.5GbE×1+ギガ×2 | Wi-Fi 6 | 端子2つ・国内不可 |
上から下へ参考価格が上がる並び(商品カードの順)です。800MHz帯の列は、いちばん上の14,091円で2本持ち、いちばん下の53,740円で1本も無くなります。有線LANの列とWi-Fiの列は逆に、5G機の2台が上位を取ります。電波で選ぶか、家の中の配り方で選ぶかで、見る列が入れ替わる表です。
800MHz帯の列の「B18のみ」はドコモのB19を持たないという意味で、L13 でもauの800MHz帯は掴めます。HT100LN の「B19/B26」は、前の節のとおりB26がB18の周波数を含むので、ドコモとauの両方の800MHz帯に乗れます。Archer MR600 の有線LANは4口のうち1口がWAN兼用で、光回線をつないでLTEを予備に回す使い方もできます。
5Gのn79の対応は表に入れていません。7台のどれも対応していないので、列にすると全行が同じ値になるだけだからです。SIMの形状も表から外しました。PIX-RT100 と UD-LT2 の2台が標準サイズのSIMで、残りの5台はnanoSIMです。手持ちのSIMがnanoSIMなら、この2台にはサイズを広げるアダプターが要ります。
外部アンテナ端子があっても、日本で使えるとは限らない
窓から遠い部屋に置くと電波が弱くなるので、アンテナを外に付けて窓際へ伸ばしたくなります。比較表の外部アンテナの列を見ると、端子を持つのは Archer MR600・UD-LT2・Deco X50-5G の3台です。ところが、3台とも端子の扱いが違います。
Deco X50-5G は、本体に外部アンテナのポートを2つ持ちながら、公式の製品ページに「日本では外部アンテナは利用できません」と書いています。端子が付いているのは海外でも同じ筐体を売っているからで、国内版ではその端子に何もつながない前提です。53,740円のこの機種で、800MHz帯の弱さをアンテナで補う道は公式には用意されていません。
なぜ端子があるのに使えないのか。国内で電波を出す無線機には技術基準適合証明(技適)が要り、この認証はアンテナを含めた無線設備の構成に対して受けるものです。認証を受けたときと違うアンテナにつなぎ替えると、その構成は認証の範囲から外れます。メーカーが国内向けにアンテナの使用を認めていない場合、端子があってもつながないのが正しい使い方です。
対照になるのが UD-LT2 です。こちらはSMAのアンテナ端子を持ち、アイ・オー・データの仕様では、付属のアンテナか純正の延長アンテナ UD-ANT2 だけが使えるとされています。純正の延長アンテナで窓際や屋外までアンテナを出せるのは、今回の7台ではこの機種だけです。Archer MR600 はSMA-Fの端子を2つ持ち、付属のLTEアンテナ2本を付け外しできるので、向きを変えて電波の入る角度を探せます。
どの社も、社外品のアンテナに付け替えてよいとは書いていません。電波の弱い部屋で外部アンテナを頼りにするなら、純正の延長アンテナが用意されている UD-LT2 を選ぶのが、公式の記載の範囲で取れるいちばん確かな方法です。そこまで電波が弱くないなら、本体を窓際に置き直すほうが先で、ホームルーターはコンセントさえあれば置き場所を選べます。
住まいと回線から引き当てる
| こういう人 | 候補 |
|---|---|
| ドコモ回線のSIMで、安く据え置きたい | PIX-RT100 |
| au回線のSIMで、5Gも使いたい | Speed Wi-Fi HOME 5G L13 |
| どの回線を挿すかまだ決めていない | Archer MR600、UD-LTA |
| 有線でPCやゲーム機を何台もつなぐ | PIX-RT100、Archer MR600 |
| 窓のない部屋で電波が弱い | UD-LT2(純正延長アンテナ) |
| ソフトバンク回線で5Gとメッシュを使う | Deco X50-5G |
回線を決めていない人に Archer MR600 と UD-LTA を挙げたのは、2台とも4GでB19・B18・B26の3本を持ち、ソフトバンクのB8と楽天のB3も対応バンドに並んでいるからです。あとからSIMを乗り換えても、本体を買い直さずに済みます。2台の違いは有線LANで、MR600 はギガビット、UD-LTA は100Mbpsです。
おすすめのSIMフリーホームルーター7選
1万円台前半:ドコモとauの800MHz帯を持つ4G機
ピクセラ PIX-RT100 は、7台でいちばん安いのに、4GのバンドにB1/B3/B8/B18/B19を持ちます。ドコモのB19とauのB18、ソフトバンクのB8までそろうので、主要3社のどの回線を挿しても800〜900MHz帯を拾えます。有線LANはギガビットが4口あり、据え置きのPCやテレビ、レコーダーをまとめて挿せます。
気をつけるのはSIMの大きさで、PIX-RT100 は標準サイズのSIMを挿す作りです。いまのSIMはnanoSIMで届くことが多いので、その場合は変換アダプターを用意します。5Gには対応せず、Wi-FiもWi-Fi 5までです。家の中を無線で速く回したい人より、800MHz帯と有線の口数を安く手に入れたい人に向いた1台です。
独自採点の規則(5項目・各5点)
楽天のレビューは商品によって件数が1件から数百件までばらつき、件数の少ないものは1人の評価で平均が1点以上動きます。楽天側でレビューが消えると数字も黙って変わるので、順位付けには使っていません。代わりに、下の規則でスペックから機械的に点を出しています。記事に載せている表の値をそのまま当てはめているだけなので、読者が検算できます。総合点は5項目の単純平均です。用途によって効く項目が違うので、総合点だけでなく項目ごとの差を見てください。
- 800MHz帯
- 比較表の800MHz帯の列。ドコモのB19と、auのB18かB26の両方を持つ(B19/B18、B19/B26、B19/B18/B26)=5 / どちらか片方だけ(B18のみ)=3 / なし=1
- 5G
- 比較表の回線の列。5G+4G=5 / 4Gのみ=2
- 有線LAN
- 比較表の有線LANの列。2.5GbEを含む=5 / ギガビット2口以上=4 / ギガビット1口=3 / 100Mbpsのみ=1
- Wi-Fi
- 比較表のWi-Fiの列。Wi-Fi 6=5 / Wi-Fi 5=3 / Wi-Fi 4=2
- 値段
- 参考価格。15,000円未満=5 / 20,000円未満=4 / 25,000円未満=3 / 35,000円未満=2 / それより高い=1
この独自採点は、比較表の回線・800MHz帯・有線LAN・Wi-Fiの4列と参考価格で付けています。800MHz帯の項目はドコモのB19とauのB18・B26で見ていて、B26はB18の周波数を内側に含む帯域なので、B19とB26を持つ機種もドコモとauの両方の800MHz帯に乗れるものとして5点にしています。5Gの項目は、7台のどれもドコモが使うn79に対応しないため、n79の有無では分けず、5Gを掴めるかどうかだけで見ています。外部アンテナは端子の有無と国内で使えるかが機種ごとに割れており、点数に直せないので採点に入れず、比較表の列と本文で扱っています。速度や電波の入りは実測していません。
1万円台後半:5G機と、800MHz帯3本の4G機
Speed Wi-Fi HOME 5G L13(ZTR02)は、2万円を切る参考価格で5Gを掴める唯一の機種です。5Gはn77/n78を含み、Wi-Fi 6に対応し、有線LANは2.5GBASE-Tを1口とギガビットを1口持ちます。数字の上では、5万円台の Deco X50-5G に近い構成がこの値段で手に入ります。
その代わり、もとはau(UQ WiMAX)向けの機種なので、4Gの800MHz帯はB18だけで、ドコモのB19を持ちません。他社のSIMでの動作はauが保証しておらず、SIMロックが無いことと、どのSIMでも動くことは別の話です。au回線かUQ回線のSIMを挿すつもりの人なら、7台でいちばん割安な5G機になります。
アイ・オー・データ UD-LTA は、4GをB1/B3/B8/B18/B19/B26/B41まで持ち、800MHz帯のB19・B18・B26を3本ともそろえます。Wi-Fi 5は最大867Mbpsで、WPA3に対応します。WireGuardやOpenVPNのVPN機能を持つので、外出先から家のネットワークに入りたい人にも使い道があります。
弱点は有線LANで、4口あるポートがすべて100Mbpsです。回線がLTEなら100Mbpsで足りる場面も多いのですが、家の中のNASにPCから大きなファイルを送るような使い方では、ここが上限になります。有線でつなぐ機器が多いなら、同じ3本を持つ Archer MR600 のほうが合います。
2万円台:アンテナを付け外しできる機種と、小型の旧モデル
TP-Link Archer MR600 は、4GをB1/B3/B5/B8/B18/B19/B26/B28/B41で持ち、800MHz帯を3本ともそろえたうえで、ギガビットの有線LANを4口持ちます。うち1口はWANとしても使えるので、光回線があるうちはそちらを主にして、LTEを予備の回線として控えさせる組み方もできます。
付属のLTEアンテナ2本はSMA端子で本体に付け外しでき、向きを変えて電波が入る角度を探せます。Wi-FiはWi-Fi 5止まりで、5Gにも対応しません。PIX-RT100 と同じく800MHz帯と有線の口数を取りながら、nanoSIMのまま挿したい人や、アンテナの向きを変えて電波を探したい人の選択肢です。
NEC Aterm HT100LN は、2017年に発売された約130mm角の小さな据え置き機です。4GのバンドはB1/B19/B26の3本で、ドコモとauの800MHz帯には乗れますが、楽天のB3とソフトバンクのB8を持ちません。挿すSIMがドコモ回線かau回線に決まっている人向けです。
Wi-Fiは1ストリームで、5GHz帯でも最大433Mbpsです。キャリアアグリゲーションにも対応しないので、複数の帯域を束ねて速度を上げる今の4G機と比べると、回線側の上限も低くなります。有線LANはギガビット1口です。新品は在庫が少なくなっているので、買う前に出品が新品かどうかを確かめてください。
3万円台:純正の延長アンテナを国内で使える法人向け機
アイ・オー・データ UD-LT2 は、もとは店舗や工場の機器をつなぐための法人向けM2Mルーターです。4GはB1/B3/B8/B18/B19/B26で、800MHz帯を3本とも持ちます。SMAのアンテナ端子があり、純正の延長アンテナ UD-ANT2 を国内で使えるのが、ほかの6台に無い点です。
家庭用として見ると、ほかの部分は7台でいちばん控えめです。Wi-Fiは2.4GHz帯だけのWi-Fi 4で最大150Mbps、有線LANは100Mbpsが2口、SIMは標準サイズです。固定回線とLTEを切り替える機能や自動の再起動など、止まらないための仕掛けに値段が付いている機種なので、電波の弱い部屋でアンテナを外へ出すことが最優先の人に絞って選びます。
5万円台:5GとメッシュWi-Fiの1台
TP-Link Deco X50-5G は、5GとWi-Fi 6(AX3000)に対応し、有線は2.5Gbpsを1口とギガビットを2口持ちます。Decoシリーズの別売機を足すとメッシュWi-Fiを組めるので、広い家の隅までWi-Fiを届けたいときは、7台の中でこれがいちばん家の中の配り方に強い機種です。
ただし4GにB19・B18・B26が無く、ドコモとauの800MHz帯を掴めません。700MHz帯のB28は持ちますが、外部アンテナのポートも国内では使えないので、電波の弱さを本体の外で補うこともできません。ソフトバンク回線のSIMで、5Gが届く場所に住んでいて、Wi-Fiを家じゅうに広げたい人に向く機種です。
有線LANの速さは、回線の速さとは別に効いてくる
LTEの回線が100Mbpsを超えることは多くないので、有線LANが100Mbpsでも困らないように見えます。ただ、ホームルーターの有線ポートは回線の出口であると同時に、家の中の機器どうしをつなぐハブでもあります。PCからNASへの保存や、テレビとレコーダーの間の動画のやり取りは、回線を通らずにルーターの中だけで済む通信で、ここでは有線ポートの速さがそのまま上限になります。
比較表の有線LANの列で100Mbpsなのは UD-LTA と UD-LT2 の2台です。家の中で大きなファイルを動かすなら、ギガビット以上の5台から選びます。口数が足りない場合は、ルーターの後ろにスイッチングハブを足して増やせます。光回線が引ける部屋に移ったら、そのときはWi-Fiルーターの比較で扱った据え置きのルーターに切り替えるほうが、速度も安定も上です。
ホームルーターは部屋に置いたままにする道具で、持ち出す用途には向きません。外でもSIMの回線を使いたいなら電池で動くモバイルルーターを、出張先のホテルの回線を受けて自分のWi-Fiにしたいならトラベルルーターの比較を見てください。
独自採点で見る7台の差
商品カードの上にある独自採点の規則にそって点を出すと、総合点がいちばん高いのは Speed Wi-Fi HOME 5G L13(4.4)です。5G・有線LAN・Wi-Fiの3項目で満点を取り、800MHz帯がB18だけで3点になります。次が PIX-RT100(3.8)で、5Gが2点でも800MHz帯と値段で満点を取ります。
目を引くのは、20,800円の Archer MR600 と53,740円の Deco X50-5G が、どちらも3.4で並ぶことです。中身は逆で、MR600 は800MHz帯が5点で5Gが2点、Deco は800MHz帯が1点で5G・有線LAN・Wi-Fiが5点です。同じ点数でも、電波を取った機種と家の中の配り方を取った機種に分かれます。
いちばん低いのは UD-LT2(2.4)で、800MHz帯は満点でも、有線LANとWi-Fiと値段で点を落とします。この採点は純正の延長アンテナを国内で使えるかどうかを軸に入れていないので、UD-LT2 の値打ちは点数には出ません。電波の弱い部屋で外部アンテナを使いたい人は、総合点ではなく前の節の外部アンテナの話で選んでください。
まとめ:迷ったときの判断順
SIMフリーのホームルーターは、14,091円の PIX-RT100 がドコモとauの800MHz帯を持ち、53,740円の Deco X50-5G がどちらも持たないように、値段からは家の奥で掴める電波が読めません。次の順に決めると絞れます。
- 挿すSIMの回線を決める。ドコモ回線ならB19、au回線ならB18かB26、ソフトバンク回線ならB8、楽天ならB3が要ります
- その番号を持たない機種を外す。ドコモの800MHz帯(B19)を持たないのは L13 と Deco X50-5G、楽天のB3を持たないのは HT100LN です
- 5Gが要るかを決める。5G機は L13 と Deco X50-5G の2台だけで、どちらもn79には対応しません
- 有線でつなぐ機器の数と速さを見る。ギガビット以上で口数が多いのは PIX-RT100 と Archer MR600 の4口です
- 電波が弱い部屋なら、アンテナの扱いを確かめる。純正の延長アンテナを国内で使えるのは UD-LT2 だけで、Deco X50-5G の端子は日本では使えません
なお、この記事の仕様は、ピクセラ(pixela.co.jp)・TP-Link(tp-link.com)・au(au.com)・アイ・オー・データ(iodata.jp)・NEC(aterm.jp)の各公式ページに載っている値で、7台を同じ部屋に置いて速度や電波の入りを実測はしていません。対応バンドに番号があっても、実際に掴めるかは置き場所と近くの基地局によります。商品カードと本文の参考価格は楽天の価格を参考にした値で、時期によって変わります。