自宅サーバー向けミニPCおすすめ8選 メモリ上限・M.2スロット・2.5GbEで比較
ミニPCを自宅サーバーにする話は、CPUの型番と搭載メモリの量で決まりがちです。「N150・16GB・512GB」のように三つ組で書かれた見出しが並ぶので、同じ値段ならメモリの多いほうを選ぶ、という選び方になります。
ところが、置いたあとに効いてくるのは買った時点の搭載量ではありません。コンテナや仮想マシンを足していくと、まずメモリから足りなくなります。そこで販売ページの「メモリ最大32GB」という記述を頼りにすると、あとから増やせるつもりで買った機種が16GBで止まります。
しかも、値段の順に拡張性が良くなるわけではありません。この記事の8台では、参考価格5万円台後半と6万円台後半の機種がメモリを基板に直付けしていて増やせず、4万円台の機種はSO-DIMMで64GBまで積み替えられます。ここでは8台を参考価格の順に並べ、CPU・メモリ形式・メモリ上限・ストレージを足せる口・有線LANの5つで比べます。
目次(10項目)
先に確かめること:何を動かすかでメモリの必要量が決まります
ミニPCを自宅サーバーにする動機は、だいたい3つに分かれます。Dockerでツールをいくつか常駐させる、仮想マシンを立てて検証環境にする、ファイルの置き場と共有に使う、の3つです。このどれを選ぶかで、必要なメモリの桁が変わります。
ファイル共有と軽いコンテナだけなら16GBで足ります。逆に仮想マシンを2台3台と同時に動かす使い方では、16GBはすぐに埋まります。16GBを超えるかどうかが、この記事でいちばん大きな分かれ目になります。N100・N150を積んだ機種は、あとで見るとおり16GBから先へ行けないためです。
いま動かしているものがあるなら、実際の使用量を測ってから決められます。Linuxなら次の2つで足ります。
# メモリの総量と空きをGB単位で見る
free -h
# 動いているコンテナごとのメモリ使用量を並べる
docker stats --no-stream
docker statsの合計が数GBで収まっているなら、16GBの機種でも当面は困りません。反対にここで8GBを超えているなら、16GBの天井まで残りは半分です。
NASキットと迷っているなら、判断はこの動機のところで付きます。NASキットの比較で扱っているとおり、NAS向けのOSはファイル共有と写真の管理に寄せて作られていて、コンテナはその上に足す機能です。Dockerや仮想化を回すことが目的ならミニPCのほうが向きます。逆に、3.5インチのHDDを4台入れてRAIDを組みたいだけなら、NASキットのほうが手間がかかりません。
「最大32GB」と書いてあっても、N100・N150は16GBで頭打ちです
Alder Lake-Nと呼ばれる世代のN100・N150は、Intelの製品仕様ページに最大メモリー容量16GBと書かれています。CPU側でこの値が決まっているので、筐体にSO-DIMMのスロットが何本あっても16GBを超えられません。32GBのモジュールを挿しても、16GBまでしか使われないか、そもそも起動しないかのどちらかになります。
販売ページの「メモリ最大32GB」という記述は、多くの場合スロットの側の話です。DDR5のSO-DIMMには32GBや48GBのモジュールがあるので、スロットとしては受け付けます。スロットが受け付けることと、CPUが使えることは別です。ここが食い違うので、挿してみるまで気づけません。
同じ仕様ページには、もう1つ「メモリーチャネル数1」と書かれています。チャネルが2本の世代なら、モジュールを2枚挿すと帯域が2倍になります。N150は1本なので、2枚挿しても増えるのは容量だけです。「2枚挿しでデュアルチャネル」という一般論は、この世代には当てはまりません。
この記事のASUS NUC 14 EssentialがN150機なのにSO-DIMMスロットを1本しか持っていないのは、この仕様と噛み合っています。スロットを2本用意しても、容量の上限は16GBのままで帯域も増えないためです。
N150の機種を候補から外す必要はありません。16GBで足りる用途なら、消費電力の低さと静かさで有利になります。外すべきなのは「あとから32GBに増やす」という前提のほうです。
高い機種ほどメモリが基板直付けになる、という逆転が起きます
メモリを増やせるかどうかには、CPUの上限とは別にもう1つ条件があります。基板に直接はんだ付けされていると、上限に届く前に物理的に交換できません。薄い筐体に収めるためにLPDDR5を直付けする機種があり、この記事では2台がその作りです。
- 積み替えられる:GMKtec NucBox G10とAOOSTAR WTR PROはDDR4のSO-DIMMが2本で64GBまで、MINISFORUM UM870 SlimとASUS NUC 14 Pro Kit Tall、MINISFORUM MS-01はDDR5のSO-DIMMが2本で96GBまで積めます。ASUS NUC 14 Essentialは1本で16GBまでです
- 買った時点が上限:GMKtec NucBox M8とBeelink ME miniはLPDDR5の基板直付けで、16GBから増やせません
参考価格で並べると逆転が見えます。4万円台前半のG10が64GBまで伸びるのに対して、5万円台後半のM8と6万円台後半のME miniは16GBで固定です。値段の差は1万5千円から2万5千円ほどですが、増やせるかどうかは逆になっています。
M8とME miniが劣った製品というわけではありません。M8は6コア12スレッドのRyzenと2.5GbEを2本、ME miniはM.2を6本という、直付けと引き換えに別のところへ振った構成です。16GBで足りる用途を先に決めてあれば、この割り切りは通ります。
M.2は本数ではなくレーン数を見ます
SSDを何枚挿せるかは、M.2スロットの本数で書かれます。ところが同じ「M.2 2280」でも、PCIeのレーンが何本つながっているかで速度が変わります。PCIe 3.0ならx1がおよそ985MB/s、x2はその倍のおよそ1.97GB/s、x4はさらにその倍のおよそ3.9GB/sです。本数だけを数えると、この差が見えません。
この記事でいちばん本数が多いのはBeelink ME miniの6本です。公式ページは6本のうち5本をPCIe3.0 x1と明記していて、残る1本(SSD4)はPCIe3.0とだけ書かれ、レーン数の記載がありません。公式ページに「x4」という表記は1つも出てきません。N150のPCIeレーンは全部で9本しかなく、2.5GbEを2つで2本使うとSSDに回せるのは7本なので、x4は数の上でも成り立ちません。実機を測った海外のレビューでは、このSSD4はx2でした。
6本ともデータの置き場としては使えますが、他の5本より速いのは1本だけです。録画やバックアップの保管先として容量を並べる用途には向いていて、仮想マシンのディスクを何台も置く用途には向きません。
| 製品名 | M.2の本数 | 内訳 | SATAで足せる数 | 足せる口の合計 |
|---|---|---|---|---|
| GMKtec NucBox G10 | 2本 | 2280 PCIe3.0 x4 × 2 | なし | 2 |
| ASUS NUC 14 Essential | 2本 | 2280 NVMe PCIe3.0 x4 + 2242 SATA | なし | 2 |
| AOOSTAR WTR PRO | 2本 | 2280 NVMe PCIe3.0(レーン数の記載なし) | 2.5/3.5インチ×4 | 6 |
| GMKtec NucBox M8 | 2本 | 2280 PCIe4.0 x4 × 2 | なし | 2 |
| Beelink ME mini | 6本 | 2280 PCIe3.0:x1 × 5 + レーン数の記載なし × 1 | なし | 6 |
| MINISFORUM UM870 Slim | 2本 | 2280 PCIe4.0 x4 × 2 | なし | 2 |
| ASUS NUC 14 Pro Kit Tall | 2本 | 2280 PCIe4.0 x4 + 2242 PCIe4.0 x4 | 2.5インチ×1 | 3 |
| MINISFORUM MS-01 | 3本 | PCIe4.0 x4 / 3.0 x4 / 3.0 x2 | なし | 3 |
ストレージを足せる口の数で見ると、AOOSTAR WTR PROとBeelink ME miniの6口が最多です。ただし中身は違っていて、WTR PROは3.5インチのHDDを4台入れられるNAS型、ME miniはM.2だけで6本という構成です。容量あたりの単価はHDDのほうが安く付くので、置きたい容量が大きいほどWTR PROの形が効いてきます。
AOOSTAR WTR PROのM.2スロットは、公式ページにNVMeのPCIe3.0とは書かれていますが、レーン数の記載がありません。Beelink ME miniのSSD4も同じで、世代だけが分かります。表では推測を入れず、公式に書かれているところまでを載せています。MINISFORUM MS-01にはPCIe 4.0 x16のスロットもありますが、M.2ではないのでこの数には入れていません。
並べ直すとこうなります
| 製品名 | CPU(コア/スレッド) | メモリ形式 | メモリ上限 | ストレージを足せる口 | 有線LAN |
|---|---|---|---|---|---|
| GMKtec NucBox G10 | Ryzen 5 3500U 4C/8T | DDR4 SO-DIMM×2 | 64GB | M.2 2280 PCIe3.0 x4 × 2本 | 2.5GbE×1 |
| ASUS NUC 14 Essential | Intel N150 4C/4T | DDR5 SO-DIMM×1 | 16GB | M.2 2280 NVMe PCIe3.0 x4 + 2242 SATA | 2.5GbE×1 |
| AOOSTAR WTR PRO | Ryzen 7 5825U 8C/16T | DDR4 SO-DIMM×2 | 64GB | M.2 NVMe PCIe3.0 2本(レーン数の記載なし)+ 2.5/3.5インチSATA×4 | 2.5GbE×2 |
| GMKtec NucBox M8 | Ryzen 5 PRO 6650H 6C/12T | LPDDR5 基板直付け | 16GB | M.2 2280 PCIe4.0 x4 × 2本 | 2.5GbE×2 |
| Beelink ME mini | Intel N150 4C/4T | LPDDR5 基板直付け | 16GB | M.2 2280 PCIe3.0 × 6本(5本が x1、1本はレーン数の記載なし) | 2.5GbE×2 |
| MINISFORUM UM870 Slim | Ryzen 7 8745H 8C/16T | DDR5 SO-DIMM×2 | 96GB | M.2 2280 PCIe4.0 x4 × 2本 | 2.5GbE×1 |
| ASUS NUC 14 Pro Kit Tall | Core 3 100U 6C/8T | DDR5 SO-DIMM×2 | 96GB | M.2 2280 PCIe4.0 x4 + 2242 PCIe4.0 x4 + 2.5インチSATA×1 | 2.5GbE×1 |
| MINISFORUM MS-01 | Core i9-13900H 14C/20T | DDR5 SO-DIMM×2 | 96GB | M.2 3本(PCIe4.0 x4/3.0 x4/3.0 x2)+ PCIe4.0 x16スロット | 2.5GbE×2+10G SFP+×2 |
並べると、値段の順になっていないところが3か所出てきます。
- いちばん安い機種がメモリでは上位:参考価格¥43,999のG10は64GBまで積めます。¥58,598のM8と¥68,765のME miniは16GBが天井なので、この1点だけを見ると順序が入れ替わります
- 10万円を超えても有線LANは1本:¥109,922のNUC 14 Pro Kit Tallの2.5GbEは1本です。¥52,241のWTR PROは2本あります
- 口の数と値段が噛み合わない:ストレージを足せる口は¥52,241のWTR PROと¥68,765のME miniが6口で、¥113,199のMS-01は3口です
もう1つ、表からは読めない差があります。ASUS NUC 14 Essential、AOOSTAR WTR PRO、ASUS NUC 14 Pro Kit Tall、MINISFORUM MS-01の4台はベアボーンで、メモリもSSDも付いていません。参考価格にメモリとSSDの費用がそのまま乗るので、同じ表の中で比べるときはその分を足して見ることになります。
ベアボーンが悪い選び方というわけではありません。手持ちのSSDを移せる場合や、容量と速度を自分で決めたい場合には無駄がありません。ただし「参考価格が安いから導入しやすい」という見方は、この4台については成り立ちません。
用途から引き当てる
何を動かすかで、見る列が変わります。
| 使い方 | 効いてくる列 | この記事の該当機 |
|---|---|---|
| コンテナを数個常駐させる | メモリ上限と有線LAN | NUC 14 Essential / M8 / ME mini |
| 仮想マシンを何台も立てる | メモリ形式とメモリ上限 | UM870 Slim / NUC 14 Pro Kit Tall / MS-01 |
| HDDを積んでファイルの置き場にする | ストレージを足せる口 | WTR PRO |
| SSDだけで静かなファイルサーバーを組む | ストレージを足せる口 | ME mini |
| ルーターやファイアウォールにする | 有線LAN | M8 / MS-01 |
| 安く始めてあとから増やす | メモリ形式とメモリ上限 | G10 / WTR PRO |
1行目と2行目では、選ぶ機種が重なりません。安い機種が劣っているのではなく、天井の位置が違います。
おすすめのミニPC8選
4万円台前半:SO-DIMM 2本で64GBまで積める
独自採点の規則(5項目・各5点)
楽天のレビューは商品によって件数が1件から数百件までばらつき、件数の少ないものは1人の評価で平均が1点以上動きます。楽天側でレビューが消えると数字も黙って変わるので、順位付けには使っていません。代わりに、下の規則でスペックから機械的に点を出しています。記事に載せている表の値をそのまま当てはめているだけなので、読者が検算できます。総合点は5項目の単純平均です。用途によって効く項目が違うので、総合点だけでなく項目ごとの差を見てください。
- 導入しやすさ
- 参考価格。4万5千円未満=5 / 5万5千円未満=4 / 7万円未満=3 / 10万5千円未満=2 / それ以上=1。ベアボーンの4台は、この値段にメモリとSSDの費用が別に乗ります
- メモリを積み替えられるか
- メモリ形式。SO-DIMM×2=5 / SO-DIMM×1=3 / LPDDR5の基板直付け=1。直付けの機種は買った時点の容量がそのまま上限です
- 積めるメモリの上限
- 公式仕様の最大メモリ容量。16GB=2 / 64GB=4 / 96GB=5。N100・N150機の16GBはCPU側の上限なので、スロットが空いていても超えられません
- ストレージを足せる口
- M.2スロットとSATAベイの合計。2口=2 / 3口=3 / 4〜5口=4 / 6口以上=5。速さはレーン数で変わるので、本数だけでは決まりません
- 有線LANの余裕
- 有線LANの口。2.5GbE×1=3 / 2.5GbE×2=4 / 2.5GbE×2に10G SFP+×2を加えたもの=5。8台とも2.5GbE以上なので、1GbEに当たる段はありません
参考価格・メモリ形式・メモリ上限・有線LANは、記事の比較表に載せている値をそのまま使っています。「ストレージを足せる口」はM.2スロットとSATAベイの合計で、レーン数の表に載せている合計欄と同じ数です(MINISFORUM MS-01のPCIe 4.0 x16スロットはM.2ではないので数えていません)。CPUのコア数・映像出力の系統・アイドル時の消費電力は8台ぶんが同じ土俵で揃わないので、採点には使わず本文と商品カードで扱っています。また8台のうち4台(ASUS NUC 14 Essential / AOOSTAR WTR PRO / ASUS NUC 14 Pro Kit Tall / MINISFORUM MS-01)はメモリもSSDも付かないベアボーンです。「導入しやすさ」の点は参考価格だけを見ているので、この4台については別に買うメモリとSSDの費用が入っていません。
4万円台後半:仕様表が細かいN150のベアボーン
5万円台前半:3.5インチHDDを4台積めるNAS型
5万円台後半:6コアと2.5GbE 2本、メモリは直付け
6万円台後半:M.2を6本挿せる
10万円台前半:メモリを96GBまで積める
10万円台後半:2.5インチベイを持つベアボーン
11万円台:10G SFP+が2本ある小さなサーバー
メーカー公式とCPUの仕様を突き合わせると何台が頭打ちか
「16GBで頭打ち」が8台のうち何台に当たるのかを数えました。各メーカーの公式仕様表に載っている最大メモリー容量と、Intelの製品仕様ページ(ARK)に載っているCPU側の上限を、1台ずつ突き合わせています。
| 製品名 | 公式のメモリ上限 | メモリ形式 | 16GBで頭打ちか | 上限を決めているもの |
|---|---|---|---|---|
| GMKtec NucBox G10 | 64GB | DDR4 SO-DIMM×2 | いいえ | スロットとモジュール |
| ASUS NUC 14 Essential | 16GB | DDR5 SO-DIMM×1 | はい | CPU(N150の16GB) |
| AOOSTAR WTR PRO | 64GB | DDR4 SO-DIMM×2 | いいえ | スロットとモジュール |
| GMKtec NucBox M8 | 16GB | LPDDR5 基板直付け | はい | 基板(はんだ付け) |
| Beelink ME mini | 16GB | LPDDR5 基板直付け | はい | 基板とCPUの両方(N150の16GB) |
| MINISFORUM UM870 Slim | 96GB | DDR5 SO-DIMM×2 | いいえ | スロットとモジュール |
| ASUS NUC 14 Pro Kit Tall | 96GB | DDR5 SO-DIMM×2 | いいえ | CPU(Core 3 100Uの96GB)と一致 |
| MINISFORUM MS-01 | 96GB | DDR5 SO-DIMM×2 | いいえ | スロットとモジュール |
数えると、8台のうち16GBで止まるのは3台でした。そのうち2台はCPU側の上限で、残る1台は基板直付けによるものです。この違いはあとから効きます。直付けの機種はスロット付きの後継が出れば解消しますが、N150を積んでいるかぎり、筐体を替えても16GBのままです。
ASUS NUC 14 Essentialは、SO-DIMMのスロットを持っているのに公式の上限が16GBです。これがN150のARKの値とぴったり一致します。ASUS NUC 14 Pro Kit Tallの96GBも、Core 3 100UのARKの値と一致していました。メーカーの仕様表がCPU側の上限をそのまま書いている、という関係が2台で確かめられます。
メモリーチャネル数についても同じ突き合わせをしました。Intelの製品仕様ページで、N150は1、Core 3 100Uは2と書かれています。チャネルが1本の世代では、SO-DIMMを2枚挿しても帯域は増えません。この記事のN150機2台は、片方がスロット1本、もう片方が基板直付けで、どちらも2枚挿しの構成を取っていません。仕様の側と噛み合った作りになっています。
確認していない範囲も書いておきます。AMDのCPUを積む3台とCore i9-13900Hの1台については、CPU側の最大メモリー容量まで引いていません。いずれもメーカー公式の上限が64GB以上なので、この節の論点である16GBの頭打ちには掛からないためです。また、ここで確かめたのは公開されている数値どうしの一致で、実機にモジュールを挿して測ったものではありません。32GBのモジュールをN150機に挿したときの振る舞いは、機種とBIOSによって変わります。
24時間動かすので、停電対策と2.5Gの相手側はセットで考えます
自宅サーバーは電源を入れっぱなしにします。パソコンと違って、書き込みの途中で電気が切れる場面に何度も出会います。書き込み中に電源を失うと、そのファイルだけでなくファイルシステムの側が壊れることがあります。コンテナのデータベースを載せているなら、そこが壊れると復旧に時間がかかります。
ここを埋めるのがUPSです。停電の間ずっと動かし続けるためではなく、安全に終了させる数分を稼ぐ道具だと考えると選びやすくなります。UPSの比較記事で、出力波形と対応の仕方を扱っています。LinuxならNUT(Network UPS Tools)をUSB接続で使い、残量がしきい値を割ったところで自動的に落とす形になります。
もう1つ、2.5GbEは相手側が2.5Gでなければ出ません。ミニPC側が2.5GbEでも、つないだハブやルーターのポートが1Gbpsならそこで1Gbpsに落ちます。2.5GbEスイッチングハブの比較で見たとおり、「2.5G対応」と書かれたハブでも全ポートが2.5Gとは限らず、速い口が1本だけという製品があります。ミニPCと作業用PCの両方を2.5Gでつなぐなら、その本数を先に数えることになります。
MINISFORUM MS-01の10G SFP+は、相手側の条件がさらに厳しくなります。SFP+のポートを持つスイッチと、光か銅かに合わせたモジュールが別に要ります。この2本を活かすつもりが無いなら、MS-01を選ぶ理由は半分になります。
まとめ:判断の順番
CPUの型番と搭載メモリから入ると外します。次の順に決めると絞れます。
- 何を動かすか。16GBで収まるか超えるかが、いちばん大きな分かれ目です
- 16GBを超えるなら、N100・N150の機種を外す。CPU側の上限なので、スロットが何本あっても超えられません
- メモリ形式を見る。基板直付けの機種は、買った時点の容量がそのまま上限です
- ストレージを足せる口を数える。M.2の本数だけでなく、レーン数とSATAベイまで見ます
- 有線LANの本数と、相手側のポート。2.5GbEはハブとPCの側が揃って初めて出ます
- ベアボーンかどうか。メモリとSSDの費用が別に乗ります
なお、この記事の仕様は各社の公式製品ページとIntelの製品仕様ページに載っている値です。8台を並べて転送速度やメモリの実装容量を実測したものではありません。参考価格は掲載時点のもので、クーポンの適用前の金額です。