← ガジェット研究所

CO2モニターおすすめ8選 NDIR・測定精度・記録の残し方で比較

2026-09-17 公開本記事にはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト・楽天アフィリエイト)を含みます。

CO2モニターは、部屋の二酸化炭素の濃度をppmで表示し、換気の頃合いを数字で知らせる道具です。窓を閉めたままキーボードに向かっていると、人が吐く息のぶんだけ濃度は少しずつ上がっていきます。体感では分かりにくいので、測って見える形にします。

この道具は、値段を上げても測れる範囲や記録の残しやすさが良くなりません。参考価格がいちばん高い佐藤計量器 SK-50CTH は測定範囲の上限が5000ppmで、5千円台の INKBIRD IAM-T2 と7千円台の SwitchBot CO2センサーは9999ppmまで測れます。2万円台の2台はどちらも表示だけで記録が残らず、7,980円の SwitchBot はアプリにグラフが残ってCSVで書き出せます。1万円台前半の INKBIRD IAM-T1 は、1000ppmでの誤差が±60ppmと、2万円台の SK-50CTH(±50ppm)にほぼ並びます。

ここでは8台を参考価格の順に並べます。順位は付けません。

目次(9項目)

先に部屋の使い方を3つ決める

機種を見る前に、置く部屋のことを3つ決めておくと、比較表で見る列が絞れます。

数字の目安も1つ持っておきます。ビルの空気環境の基準(建築物環境衛生管理基準)では、室内の二酸化炭素は1000ppm以下とされています。この記事の精度の比較も、1000ppm付近でどれだけずれうるかを物差しにしています。

CO2モニターの測り方は3系統ある

通販サイトで「CO2モニター」を検索すると、測り方の違うものが同じ売り場に並びます。

NDIRの中でも作りは分かれます。カスタム CO2-mini は公式に「単光源二波長」、同じカスタムの CO2-M1 は「単光源単一波長」と書いています。CO2-mini は自動校正をON/OFF/1回だけから選べますが、CO2-M1 は自動校正が常に有効で、切ることができません(手動での校正はできます)。値段が倍以上の CO2-M1 のほうが、自動校正の扱いを選べない作りです。

並べ直すとこうなります

製品精度(公式)上限記録電源
INKBIRD IAM-T2±40ppm (±5%)9999ppmアプリ内蔵充電池・USB充電
SwitchBot CO2センサー±(50ppm+5%)9999ppmアプリ・CSV書き出し単3電池/USB Type-C
カスタム CO2-mini±100ppm / ±7% の大きいほう3000ppm表示のみUSB給電
EMPEX TD-8500±(5%+50ppm)5000ppm表示のみUSB給電/単4電池
ラトック RS-WFCO2±50ppm+5%40,000ppmクラウドCSVMicro-USB
INKBIRD IAM-T1±(30ppm+3%)9999ppmアプリ単3電池のみ
カスタム CO2-M150ppm ±5%rdg9999ppm表示のみACアダプター
佐藤計量器 SK-50CTH±50ppm / ±5%rdg の大きいほう5000ppm表示のみUSB Type-C

上から下へ参考価格が上がる並び(商品カードの順)です。測定範囲の上限は9999、9999、3000、5000、40,000、9999、9999、5000ppmと上下し、いちばん高い SK-50CTH の5000ppmは、いちばん安い IAM-T2 の9999ppmの半分です。記録が残る4台(アプリかクラウド)は、どれも1万3千円までに収まっています。

精度は、1000ppmを測ったときに何ppmずれうるかに直すと比べられます。「±(50ppm+5%)」なら50ppmに1000ppmの5%の50ppmを足して±100ppm、「±(30ppm+3%)」なら±60ppmです。「大きいほう」と書く型は、SK-50CTH が50ppmと5%の50ppmで±50ppm、CO2-mini が100ppmと7%の70ppmで±100ppmになります。いちばん細かい±50ppmと±60ppmは、2万円台の SK-50CTH と1万円台前半の IAM-T1 で、残りの6台は±100ppm以内に並びます。

表記には解釈が割れるものが3つあります。IAM-T2 の「±40ppm (±5%)」は、2つを足すのか大きいほうを採るのかが公式ページから読めません。足せば1000ppmで±90ppm、大きいほうなら±50ppmです。RS-WFCO2 の±50ppm+5%は400〜2,000ppmの範囲に限った値で、それを超えたときの精度は書かれていません。SwitchBot の±(50ppm+5%)は英語版の製品ページにある表記で、日本語の公式ページには精度の数値がありません。

測定方式の列を置いていないのは、8台のうち7台がNDIRで、RS-WFCO2 だけが光音響だからです。温度と湿度の表示もこの記事では比べていません。

使い方から引き当てる

最初の節で決めた3つが分かっていれば、見る列は1つか2つで足ります。

使い方見る項目この記事の例
換気の合図が欲しいだけ記録の列(表示のみで足りる)TD-8500 / CO2-M1
濃度の推移をあとで見返したい記録の列IAM-T2 / SwitchBot / RS-WFCO2 / IAM-T1
PCから記録をまとめて取り出したい記録の列(クラウドCSV)RS-WFCO2
コンセントの無い場所に置く電源の列IAM-T1 / IAM-T2
窓を開けない部屋で使う自動校正を切れるかCO2-mini

右の列は代表例で、条件を満たす機種は他にもあります。最後の行だけは比較表に列がありません。自動校正の扱いを公式に書いているのが8台のうち3台だけで、値が揃わないためです。

おすすめのCO2モニター8選

5千〜8千円台:範囲と記録の2台、自動校正を切れる1台

いちばん安い帯に、測定範囲9999ppmの機種が2台あり、どちらもスマホのアプリに記録が残ります。同じ帯の CO2-mini は上限3000ppmで表示だけですが、自動校正を切れると公式に書いてあるのはこの8台で CO2-mini だけです。

独自採点の規則(5項目・各5点)

楽天のレビューは商品によって件数が1件から数百件までばらつき、件数の少ないものは1人の評価で平均が1点以上動きます。楽天側でレビューが消えると数字も黙って変わるので、順位付けには使っていません。代わりに、下の規則でスペックから機械的に点を出しています。記事に載せている表の値をそのまま当てはめているだけなので、読者が検算できます。総合点は5項目の単純平均です。用途によって効く項目が違うので、総合点だけでなく項目ごとの差を見てください。

測定精度
比較表の精度(公式)を、1000ppmを測ったときの誤差(ppm)に直した値。±60ppm以内=5 / ±100ppm以内=4 / ±150ppm以内=3 / それより大きい=2。「A+B%」は足し、「大きいほう」は大きいほうを採り、読み方が割れる表記は誤差が大きくなる読みを採ります
測定範囲
比較表の上限(測定範囲の上限)。9999ppm以上=5 / 5000ppm以上=4 / 3000ppm以上=3 / 3000ppm未満=2
データの取り出し
比較表の記録の列。USBでPCへ直接=5 / クラウドCSV=4 / アプリ(CSV書き出しを含む)=3 / 表示のみ=1
電源の自由度
比較表の電源。電池とUSBの両対応=5 / USB Type-C・内蔵充電池(USB充電)=4 / そのほかのUSB給電・ACアダプター・電池のみ=3
価格
参考価格。8,000円未満=5 / 12,000円未満=4 / 20,000円未満=3 / それ以上=2

この独自採点は、比較表の4列と参考価格だけで付けています。閉め切った部屋でいちばん効く自動校正の扱いは採点に入れていません。公式に扱いが書かれているのが8台のうち CO2-mini・CO2-M1・RS-WFCO2 の3台だけで、値が揃わないためです。精度は公式の表記を1000ppmを測ったときの誤差に直して比べ、IAM-T2 の「±40ppm (±5%)」のように読み方が割れる表記は、誤差が大きくなる読み(足し合わせて±90ppm)で当てはめています。RS-WFCO2 の精度は400〜2,000ppmに限った値です。TD-8500 は電池でも動きますが、電池だと15分で電源が切れます。

1万〜1万3千円台:表示・記録・精度で向きが分かれる3台

この帯の3台は、向いている方向がばらばらです。TD-8500 は数字を見るだけの小型機、RS-WFCO2 は画面を持たずに記録へ振った機種、IAM-T1 は精度の係数(30ppm+3%)がいちばん小さい電池式です。

2万円台:測定器メーカーの表示専用機2台

値段が上がっても、この帯の2台は表示だけで記録を残せません。SK-50CTH は測定範囲の上限が5000ppmで、いちばん安い帯の IAM-T2 と SwitchBot(9999ppm)より狭くなります。

閉め切った部屋で自動校正がずれる仕組み

NDIRのセンサーは、使っているうちに基準が少しずつずれます。それを補うのが自動校正(ABC)で、カスタム CO2-M1 の公式ページは仕組みをこう説明しています。7.5日間の連続駆動で、毎日の測定値の最低値を記憶し、その平均を400ppmとしてキャリブレーションする、というものです。外の空気の二酸化炭素がおよそ400ppmなので、「1日のどこかで一度は外気と同じ濃度になる」ことを前提にしています。

この前提が崩れるのが、朝から夜まで窓を開けない部屋です。仮に、この部屋の1日の最低値が実際には700ppmだったとします。自動校正はその700ppmを400ppmとみなすので、表示は300ppmほど低く出るようになります。実際には1300ppmのときに1000ppmと表示され、換気の合図が遅れます。比較表で見た精度の差は±50ppmから±100ppmでしたが、校正のずれはその数倍になりえます。精度の表記を比べるより先に、自動校正を自分の部屋で信じてよいかを考えるほうが効きます。

CO2-M1 の公式ページには「自動キャリブレーション機能は常時有効です(無効にはできません)」とあり、換気の悪い場所や常にCO2レベルが高い場所では測定誤差の要因になると書かれています。代わりに手動キャリブレーションがあり、直射日光を避けた風通しの良い窓際に置いてボタンを同時押しすると、約30分でその場所の濃度を400ppmとして合わせ直します。作業中は本体に近づかないよう注意書きがあります。人の息で濃度が上がった空気を400ppmとみなすと、校正そのものがずれるためです。

ほかの機種で公式に扱いが分かるのは2台です。

残りの5台(IAM-T2、SwitchBot、TD-8500、IAM-T1、SK-50CTH)は、今回見た公式の仕様ページで自動校正の有無や周期を確かめられませんでした。閉め切る部屋でこれらを使う場合は、ときどき窓を開けた直後の値を見て、400ppm前後を指すかを確かめておくと、ずれに気づけます。1日に一度でも窓を開けて外の空気を入れる部屋なら、自動校正の前提はそのまま満たされるので、どの機種でも心配はずっと小さくなります。

記録を残すならアプリかクラウドか

記録の残し方は、公式に書かれている範囲では2通りです。USBケーブルでPCに直接つないでログを取る機能を公式にうたう機種は、この8台にはありません。

1つはスマホのアプリに残す型で、IAM-T2、IAM-T1、SwitchBot がこれです。IAM-T2 はBluetoothでつないだアプリに1〜10分おきの測定値が残ります。SwitchBot はアプリのグラフからCSVで書き出せるので、表計算ソフトで開いて時間帯ごとに並べられます。SwitchBot の日本語の公式ページは、USB Type-Cから給電すればデータを1秒ごとに更新すると書いています。電池寿命の約1年は、30分ごとにCO2濃度を検知したときの値として載っています。

もう1つがクラウドに残す RS-WFCO2 で、測定値は最長2年ぶんたまり、PCからもスマホからもCSVで取り出せます。Windowsアプリでは複数台の値を並べて見られるので、作業部屋と寝室に1台ずつ置いて比べる使い方ができます。代わりに本体に画面が無く、今の数字を見るにもアプリを開きます。机の上で数字を目に入れたいなら、表示のある機種と組み合わせることになります。

USBで給電する機種をPCのポートにつなぐと、PCの電源を切ったときに測定も止まります。夜のあいだの推移まで残したいなら、壁のコンセントに挿した充電器から給電します。1つの充電器から複数の機器に配るときのポートの数と出力はUSB-C充電器の比較で扱いました。

置き場所で値が変わる

CO2モニターは、置いた場所の空気を測ります。キーボードのすぐ横、顔の正面に置くと、自分の吐く息が直接かかり、部屋全体の濃度より高い値が出ます。机の端や、座った位置から少し離した棚の上に置くほうが、部屋の空気に近い値になります。

反対に、窓やエアコンの吹き出し口のすぐ近くは、入ってきた空気だけを測るので低めに出ます。手動校正のときは窓際に置くのが正しい使い方ですが、普段の置き場所としては部屋の中ほどを選びます。

座ったり立ったりを切り替えながら長く作業する部屋なら、机の高さを変えるたびに本体と顔の距離も変わります。机まわりの配置を先に決めるなら電動昇降デスクの比較で、座位と立位の高さを先に出しておくと、モニターの置き場所も決めやすくなります。

まとめ:判断の順番

値段や精度の表記から選ぶと外します。次の順に決めると絞れます。

  1. 窓を開けない部屋かどうかを決める。閉め切るなら、自動校正を切れる CO2-mini を候補に入れます。CO2-M1 は手動で外気に合わせ直せますが、自動校正は切れないので、閉め切った部屋ではその後の自動校正でまたずれえます
  2. 記録が要るかを決める。要るなら、アプリに残る IAM-T2・SwitchBot・IAM-T1 か、クラウドに残る RS-WFCO2 の4台で、2万円台の2台は外れます。CSVで書き出したいなら SwitchBot か RS-WFCO2 です
  3. 測定範囲の上限を見る。人の多い部屋で振り切れさせたくないなら9999ppm以上の機種です。SK-50CTH と TD-8500 は5000ppm、CO2-mini は3000ppmまでです
  4. 電源を置き場所に合わせる。電池だけで動くのは IAM-T1、電池とUSBの両方で動くのは SwitchBot と TD-8500 です(TD-8500 は電池だと15分で電源が切れます)
  5. 最後に精度の表記を比べる。1000ppmで±50ppmの SK-50CTH、±60ppmの IAM-T1 が細かく、ほかは±100ppm以内です

なお、この記事の仕様は各社の製品ページとAmazonのメーカー出品ページに載っている値で、8台を並べて実測はしていません。SwitchBot の精度は英語版の製品ページ、IAM-T2 と IAM-T1 はINKBIRDの公式ページを出典にしています。

← ガジェット研究所 トップへ戻る 電動昇降デスクの比較 USB-C充電器の比較