USB-C充電器おすすめ8選 65W・100W・3ポート同時の出力で比較
USB-Cの充電器は、商品名に大きく「65W」「100W」と書いてあります。ところがこの数字は、1台だけつないだときの上限です。2台目を挿した時点で、ノートPCへ流れるWは下がります。
下がり方はメーカーによって違い、内訳を公表しているところとしていないところがあります。中には挿すポートの組み合わせによって合計24Wまで落ちる機種もあります。ここでは8台を参考価格の順に並べ、まず配分の表から見ていきます。
目次(10項目)
先に結論:迷ったらこの3台から
8台を全部読む前に、つなぐものごとの答えを置いておきます。商品名の「65W」「100W」は1台だけつないだときの数字なので、ノートPCとスマホを同時に挿すなら、2台目を挿したあとにノートPC側へ何W残るかで選びます。理由と残りの5台は、このあとの表と商品紹介で確かめられます。
| こんな人 | 選ぶなら | 理由 |
|---|---|---|
| ノートPCを1台だけ充電する | Anker Nano II 65W(参考価格4,490円) | USB-Cが1つだけなので分配が起きず、挿した1台がいつでも65Wを受け取れます |
| ノートPCとスマホを1つの充電器で | CIO NovaPort TRIOⅡ 67W 3C(参考価格5,851円) | USB-Cが3つとも同じ扱いで、2台なら合計65W、3台なら60Wを自動で配分します。挿す場所を覚えなくて済みます |
| MacBook Proを使いながら、スマホも充電する | Anker Prime Charger (100W, 3 Ports)(参考価格6,290円) | 1台なら100Wを出し、2台つないでも上側のUSB-Cに65W(もう1つのUSB-Cは35W)が確保されると公表されています |
「65W」は1台だけつないだときの数字です
各社の公式仕様ページに載っている値を並べます。「合計」と書いてあるところは、メーカーが合計値だけを出していて、ポートごとの内訳は出していないという意味です。
| 機種 | 参考価格 | ポート | 1台のとき | 2台のとき | 3台のとき |
|---|---|---|---|---|---|
| Anker 511 Charger (Nano 3) | 2千円台 | C×1 | 30W | つなげません | つなげません |
| UGREEN Nexode 65W 2C1A | 2千円台 | C×2 + A×1 | 65W | 45W + 20W(下C+A 8.5W + 8.5W) | 45W + 8.5W + 8.5W |
| Anker Nano II 65W | 4千円台 | C×1 | 65W | つなげません | つなげません |
| CIO NovaPort TRIOⅡ 67W 3C | 5千円台 | C×3 | 67W | 65W 自動配分 | 60W 自動配分 |
| Anker 735 (GaNPrime 65W) | 6千円台 | C×2 + A×1 | 65W | 合計65W(下C+A 合計24W) | 合計65W |
| Anker Prime (100W, 3 Ports) | 6千円台 | C×2 + A×1 | 100W(Cは上下とも) | 上C 65W + 下C 35W(下C+A 合計24W) | 65W + 24W(合計89W) |
| UGREEN NexodePro 160W | 8千円台 | C×3 + A×1 | 単ポート 140W | 上の2つのCで100W + 60W | Cを3つで65W + 65W + 30W |
| Apple 70W USB-C電源アダプタ | 9千円台 | C×1 | 70W | つなげません | つなげません |
値段の順に良くなっていないところが2か所あります。3ポートある機種の中でいちばん安い2千円台のUGREENに対して、いちばん高い9千円台のApple純正は1ポートです。そして8千円台のUGREEN NexodePro は単ポートで140Wを出すので、600円ほど安いのに9千円台のApple 70Wの2倍の出力になります。
自分に必要なWから決めます
Wの必要量は、つなぐ機器で決まります。Appleが同梱している電源アダプタが目安になります。いまのMacBook Air 13インチには40W(最大60W対応)のダイナミック電源アダプタ、MacBook Pro 14インチには70Wまたは96Wのアダプタが付属します(MacBook Airの技術仕様)。iPhoneの高速充電は20Wからです。
つまり、ノートPCを充電しながらスマホも挿すなら、合計65Wの機種では足りない場面が出ます。65Wを2台で分ければ、ノートPC側は45W前後まで落ちます。MacBook Airなら問題になりませんが、MacBook Proを使いながら充電したい場合は、100Wの機種を選ぶか、ノートPC用と携帯用で充電器を分けることになります。なおUSB-Cドックを使っている場合は、ドックの給電Wが上限になるので、充電器を強くしても変わりません。
65Wや100Wの使い道はノートPCだけではありません。USB-C PD給電のはんだごては、FNIRSI HS-02Bが公式仕様でPD 100W、MINIWARE TS101が販売ページの表記でPD 90Wを求めます。こて側が要求するWと、ここに並べた8台が1ポートで出せるWの突き合わせはUSB-C給電のはんだごての比較にまとめてあります。
コンセントの無い場所で同じことをするならモバイルバッテリーになりますが、そちらは本体の最大出力で頭打ちになるので、容量ではなくWを見ることになります。
自分の使い方から引き当てる
つなぐ台数と、その中にノートPCがあるかで決まります。
| つなぐもの | 必要な出力 | この記事の該当機 |
|---|---|---|
| ノートPC 1台だけ | 1ポート65W | Anker Nano II 65W / Apple 70W |
| スマホやタブレットだけ | 30W前後を複数 | UGREEN Nexode / CIO NovaPort TRIOⅡ |
| ノートPC + スマホ | 分配後もノート側に45W以上 | CIO NovaPort TRIOⅡ / Anker Prime 100W |
| MacBook Pro を使いながら | 1ポート100W | Anker Prime 100W |
3行目と4行目の違いが、合計Wではなく分配のしかたで決まるところです。
おすすめのUSB-C充電器8選
2千円台:スマホ用と割り切る1ポート
独自採点の規則(4項目・各5点)
楽天のレビューは商品によって件数が1件から数百件までばらつき、件数の少ないものは1人の評価で平均が1点以上動きます。楽天側でレビューが消えると数字も黙って変わるので、順位付けには使っていません。代わりに、下の規則でスペックから機械的に点を出しています。記事に載せている表の値をそのまま当てはめているだけなので、読者が検算できます。総合点は4項目の単純平均です。用途によって効く項目が違うので、総合点だけでなく項目ごとの差を見てください。
- 1台つないだときの出力
- 1ポートだけ使ったときの最大W(複数ポートある機種は最も高いポート)。70W未満=3 / 70W以上100W未満=4 / 100W以上=5
- 複数台つないだときの配分
- 2台・3台つないだときにどう分かれるか。自動配分で全ポート同格=5 / ポートごとの内訳を公表=4 / 1ポートのみで分配が起きない=3 / 合計だけ公表=2 / 公表なし=1
- ポートの数
- 同時につなげる台数。1ポート=1 / 2ポート以上=5
- 導入しやすさ
- 参考価格。3千円未満=5 / 6千円未満=4 / 7千円未満=3 / 1万円未満=2 / それ以上=1
出力とポート構成は各社の公式仕様ページによります。発熱と、公表値どおりのWが実際に出るかは各社が比べられる数値で出していないので採点に入れていません。
2千円台:3ポートではいちばん安い
4千円台:分配が起きない1ポート
5千円台:3ポートとも同じ扱いで自動配分
6千円台:自動で振り直すが、挿す場所で変わる
6千円台:1ポートで100Wを出せる
8千円台:単ポートで140Wを出せる
9千円台:純正だが1ポート
挿す場所で上限が変わる機種があります
合計Wと同じくらい効いてくるのが、どのポートに挿すかです。ここは商品名にも箱にも書かれていません。
Anker 735の公式仕様には、下側のUSB-CとUSB-Aを同時に使ったときだけ合計24Wと明記されています。他の組み合わせは合計65Wなので、ここだけが極端に低い数字です。ノートPCを下側に挿すと充電が進みません。
Anker Prime 100Wも同じ形です。1台だけならUSB-Cは上下どちらでも100Wを出せますが、下側のUSB-CとUSB-Aを同時に使うと合計24Wになり、2台以上つないだときに65Wが残るのは上側のUSB-Cです。公式ページにも、ノートPCを充電するときは上部ポートを使うようにという案内が出ています。
CIO NovaPort TRIOⅡはUSB-Cが3つとも同じ扱いで、NovaIntelligenceがつないだ機器に合わせて配分を決め直します。挿す場所を覚えなくてよいのはこの機種だけで、複数台を毎日挿し替える使い方では効いてきます。
配分の公表のしかたはメーカーで違います
表を作るために各社の公式サイトを見て回ったところ、公表のしかたが3通りに分かれました。
- 組み合わせごとの内訳を出している。Anker Primeがこれで、2ポート時・3ポート時にどのポートが何Wになるかが図で載っています。CIOも、2ポートなら45W+20W・30W+30W、3ポートなら20W+20W+20W・30W+20W+10Wのように、自動配分で取りうる組み合わせを製品ページに載せています
- 合計だけ出している。Anker 735がこれで、2ポート時・3ポート時とも合計65W(下側のUSB-CとUSB-Aだけ合計24W)という総量の形です
- 日本語のページには載っていない。UGREENは日本語の製品ページに2ポート時・3ポート時の配分が無く、英語の公式サイト(Nexode 65W・NexodePro 160W)に図で載っています
UGREEN Nexode 65W 2C1Aは、英語の公式サイトの図では2台なら上側のUSB-C 45W+下側20W、3台なら45W+8.5W+8.5Wです。NexodePro 160Wは、2台なら上の2つのUSB-Cで100W+60W、USB-Cを3つ使えば65W+65W+30Wです。表の値はここから取りました。買う前に計算したいなら、内訳を出しているメーカーを選ぶのが確実です。
よくある質問
100Wの充電器に、65Wで足りる機器をつないでも大丈夫ですか
大丈夫です。Appleは「USB-C電源アダプタでMacノートブックが充電されない場合」で、USB-C電源アダプタならどれでもMacノートブックで使えるとしたうえで、付属のアダプタと同じかそれ以上のWのものを使うよう案内しています。気を付けるのは逆の、Wが足りない側です。
Wが足りないと、充電が止まるのではなく遅くなります。Appleの「Macノートブックコンピュータを充電する」によると、Macのモデルに対して低すぎるWの電源につなぐと、バッテリーの表示に「低速充電器」と出ます。65Wと100Wの違いは、この表示が出るかどうか、つまり付属のアダプタのWに届いているかどうかです。
MacBookを高速充電するには、何Wの充電器が要りますか
Appleの「MacBook AirやMacBook Proを高速充電する」は、約30分で最大50パーセントまで充電できる組み合わせを機種ごとに挙げています。MacBook Air(2022以降)は70W・96W・140WのApple純正アダプタ、14インチのMacBook Pro(2021年以降)は96Wと140Wです。16インチのMacBook Proは140Wのアダプタに限られ、USB-C充電ケーブルでつなぐ場合は240WのケーブルがMacBook Pro(16-inch, Nov 2023)以降用として挙がっています。
この記事の8台では、Apple 70W USB-C電源アダプタがMacBook Airの高速充電の組み合わせにそのまま入ります。Appleのこの一覧に載っているのはApple純正のアダプタだけで、他社製の充電器で同じWを出したときに高速充電になるかは書かれていません。高速充電を確実に使いたいなら、純正を選ぶのが確実です。
iPhoneの充電に、ノートPC用の65Wや100Wの充電器を使えますか
使えます。Appleの「Apple USB 電源アダプタについて」は、iPhone・iPad・Apple Watchの充電に、MacのUSB-C電源アダプタや、適用される安全基準に準拠した他社製のアダプタも使えるとしています。ノートPC用に買った1台を、旅行先でスマホと共用する形でかまいません。
同じ文書は、安全基準を満たしていない可能性のあるアダプタで充電すると、死亡や怪我につながるおそれがあるとも書いています。共用するなら、メーカーが安全基準への準拠を示している充電器を選んでください。iPhoneの高速充電は20Wからなので、この記事の8台はどれも1ポートでその条件を満たします。
まとめ:判断の順番
Wの大きさから入ると、必要のない出力に払うことになります。次の順に決めると絞れます。
- 同時に何台つなぐか。1台だけなら分配が起きないので、1ポートの機種がいちばん確実で安く済みます
- その中にノートPCがあるか。あるなら合計65Wでは足りない場面が出ます。MacBook Proなら100Wの機種を見ます
- 挿す場所を覚えたくないか。全ポート同格の機種なら、どこに挿しても同じ扱いになります
- Type-Aのケーブルを使うか。USB-Cだけの機種があるので、古い機器が残っているなら確認が要ります
- 持ち歩くか。3ポート以上の機種で約113g(CIO)から約304g(UGREEN NexodePro 160W)まで幅があります。モバイルモニターも一緒に持つなら、そちらの給電ぶんも足して考えます
なお、この記事の数値は各社の公式仕様ページに載っている値です。8台を並べて実測はしていません。発熱や、公表値どおりのWが実際に出るかは仕様表から読み取れないので、そこを重く見る場合は実機のレビューを当たってください。