PCスピーカーおすすめ8選 USB音声対応・実効出力・電源で比較
PCスピーカーの商品ページでいちばん目立つのは、出力のW数と「USB接続」の文字です。どちらも一見すると機種どうしで比べられる情報に見えます。
そこが揃っていません。「USB接続」にはUSB 1本で音まで通るものと、USBは給電だけで音は3.5mmから入れるものの2種類があります。参考価格5,480円のCreative Pebble V3はUSB-C 1本で電源も音声も通りますが、14,999円のEdifier R1280DBはUSBで音を受け取れません。
Wの数字も同じで、機種によってRMSだったり実用最大出力だったりします。ここでは8台を参考価格の順に並べます。順位は付けません。
目次(8項目)
先に確かめる:いまの音はUSBから出ているか3.5mmから出ているか
いま机にあるスピーカーがどちらのUSBなのかは、買う前に自分で見分けられます。OSの出力デバイスの一覧を開いて、スピーカーのUSBを挿し直すだけです。
- Windowsは「設定 › システム › サウンド › 出力デバイス」を開く
- macOSは「システム設定 › サウンド › 出力」を開く
一覧を出したままスピーカーのUSBを抜き差しして、デバイスが1つ増えるかどうかを見ます。増えれば、そのスピーカーはUSB音声です。内部にDACを持っていて、PCからはUSBオーディオ機器として見えています。増えなければUSBは給電だけで、音はPC内蔵のDACから3.5mmを通って出ています。
増えたデバイスの名前は、そのまま製品名で出ます。どの出力が選ばれているかも同じ画面で分かるので、ドックやモニターを経由して繋いでいる机では、音が意図しない出力に化けていないかもここで確認できます。USB-Cドックの比較で並べたような機器を挟むと、PCからはドック側のオーディオ出力として見えることがあります。
3.5mmから出ていた場合、音の素性はPC側のDACとその周りのノイズで決まります。USB音声のスピーカーに替えると、その部分がスピーカーの中へ移ります。
「USB接続」は2種類ある
商品ページの「USB接続」は、次のどちらかを指しています。
- USB音声。スピーカー側にDACとアンプがあり、USBケーブル1本で電源とデジタル音声の両方を受け取ります
- USB給電。USBは電源を取るためだけに使い、音は3.5mmのステレオミニプラグから入れます。ケーブルは2本になります
この2つは値段の順に並びません。この記事の8台では、参考価格2,600円のサンワサプライ MM-SPL23UBK と2,980円のロジクール Z120BW がUSB給電、3,480円のロジクール S150 から上がUSB音声です。ところが14,999円のEdifier R1280DB だけは、ライン入力2系統・光デジタル・同軸デジタル・Bluetoothと入力が4系統もありながら、USB音声だけがありません。
ロジクール S150 は逆の方向に振り切っています。入力がUSBだけで、3.5mmもBluetoothもありません。USB 1本で済むことと、他の機器につなぎ替えられることは別の話で、スマホやゲーム機を後からつなぐ予定があるなら候補から外れます。
3.5mm出力を持たないノートPCやタブレットでは、USB給電のスピーカーは変換アダプターなしでは鳴りません。手元のPCに3.5mmの穴があるかどうかは、値段より先に見る項目になります。
「6W」は機種によって中身が違う
出力のWには、少なくとも3通りの書き方が混ざっています。
- RMS。連続して出せる実効出力です。機種どうしで比べられるのはこの値だけです
- 実用最大出力。JEITAの測定法による最大値で、同じスピーカーでもRMSより大きい数字になります
- ピーク出力。瞬間的に出せる値です。カタログでいちばん大きく見える数字がこれです
この記事の8台のうち、サンワサプライ MM-SPL23UBK とオーディオテクニカ AT-SP105 の「6W」は実用最大出力です。両社ともRMS値を公表していません。同じ6Wでも、RMSで6Wと書いてある機種があればそちらのほうが大きい音が出ます。
Creative Pebble Pro にはさらに条件が付きます。公式仕様はUSBバスパワーで最大10W RMS、30W給電のUSB PD電源をつないだときに最大30W RMSです。販売ページの商品名に出ている20W RMS やピーク60W という数字は、この条件の違いを畳んだものです。比較表には、電源アダプターを別に用意しない状態の10Wを入れています。
RMSで揃えて並べると、この8台は1.2Wから66Wまで開きます。数字の大小より先に、それがどの条件の値かを見ることになります。
並べ直すとこうなります
| 製品名 | PCとの接続 | 実効出力(RMS) | 電源 | 本体の高さ |
|---|---|---|---|---|
| サンワサプライ MM-SPL23UBK | USB給電+3.5mm | 6W | USBバスパワー | 70mm |
| ロジクール Z120BW | USB給電+3.5mm | 1.2W | USBバスパワー | 110mm |
| ロジクール S150 | USB音声のみ | 1.2W | USBバスパワー | 158mm |
| Creative Pebble V3 | USB音声・BT・3.5mm | 8W | USBバスパワー | 118mm |
| オーディオテクニカ AT-SP105 | USB音声・3.5mm | 6W | USBバスパワー | 200mm |
| Creative Pebble Pro | USB音声・BT・3.5mm | 10W | USBバスパワー | 118mm |
| Edifier R1280DB | 3.5mm・光・BT | 42W | ACアダプター | 234mm |
| Edifier M60 | USB音声・BT・3.5mm | 66W | ACアダプター | 168mm |
上から下へ参考価格が上がる並びですが、PCとの接続の列はその順に良くなりません。安い2台がUSB給電、3,480円から上がUSB音声、そして14,999円のEdifier R1280DB だけがUSB音声を持ちません。BTはBluetoothです。
サンワサプライとオーディオテクニカの6Wは、RMSではなく実用最大出力(JEITA)の値です。Creative Pebble Pro の10Wは、USBバスパワーで動かしたときのRMS値です。
本体の高さは、モニターの下に置けるかを決めます。モニターのスタンドと画面下端の隙間は製品ごとに違うので、置ける高さは自分の机で測ることになります。高さ200mmのAT-SP105と234mmのR1280DBは、モニターの脇か外側に置く前提の大きさです。
用途から引き当てる
やりたいことが決まっていれば、見る列は1つか2つに絞れます。
| 条件 | 見る項目 | この記事の例 |
|---|---|---|
| ケーブル1本で鳴らしたい | PCとの接続 | ロジクール S150 / Creative Pebble V3 |
| PCに3.5mm出力が無い | PCとの接続 | USB音声の5台 |
| モニターの下に置きたい | 本体の高さ | サンワサプライ / Pebble V3 |
| コンセントを増やしたくない | 電源 | USBバスパワーの6台 |
| 音量と低音が欲しい | 実効出力(RMS) | Edifier M60 / R1280DB |
| スマホからも鳴らしたい | PCとの接続 | BT対応の4台 |
右の列は代表例なので、条件を満たす機種は他にもあります。比較表の該当する列で確かめてください。1行目と3行目が両立するのは、この8台ではCreative Pebble V3とPebble Proの2台です。
表に入れていない条件がひとつあります。Web会議です。スピーカーで相手の声を鳴らすと、その音を自分のマイクが拾い直して相手にエコーとして返ります。会議が主目的ならWeb会議用ヘッドセットの比較のほうが合います。USBマイクの比較で選ぶような感度の高いコンデンサーマイクを同じ机に置いている場合も、スピーカーとの距離と音量の取り方が問題になります。
おすすめのPCスピーカー8選
〜3,000円:USBは電源だけ、音は3.5mmから
いちばん安い帯の2台は、どちらもUSBを電源のためだけに使います。音はPCの3.5mm出力から入れるので、机の上のケーブルは2本になります。
独自採点の規則(5項目・各5点)
楽天のレビューは商品によって件数が1件から数百件までばらつき、件数の少ないものは1人の評価で平均が1点以上動きます。楽天側でレビューが消えると数字も黙って変わるので、順位付けには使っていません。代わりに、下の規則でスペックから機械的に点を出しています。記事に載せている表の値をそのまま当てはめているだけなので、読者が検算できます。総合点は5項目の単純平均です。用途によって効く項目が違うので、総合点だけでなく項目ごとの差を見てください。
- PCとのつなぎ方
- 比較表のPCとの接続。USB音声・BT・3.5mm=5 / USB音声・3.5mm=4 / USB音声のみ=3 / USB給電+3.5mm=2 / 3.5mm・光・BT=1
- 実効出力
- 比較表の実効出力(RMS)。30W以上=5 / 8W以上=4 / 5W以上=3 / 5W未満=2
- 机の上の置きやすさ
- 比較表の本体の高さ。120mm未満=5 / 150mm未満=4 / 200mm未満=3 / 200mm以上=2
- 電源の手軽さ
- 比較表の電源。USBバスパワー=5 / ACアダプター=3
- 参考価格
- 参考価格。3,000円未満=5 / 6,000円未満=4 / 12,000円未満=3 / 12,000円以上=2
この独自採点は「机の上のPCに、ケーブルを増やさずに音を足せるか」という見方に寄っています。音質そのものは軸に入れていません。各社が同じ条件の測定値を出していないためです。実効出力の軸で使っている6Wの2機種(サンワサプライとオーディオテクニカ)は、公式がRMS値を公表しておらず、実用最大出力(JEITA)の値をそのまま当てはめています。Creative Pebble Pro の10Wも、USB PD電源をつながずUSBバスパワーで動かしたときの値です。点数より先に、比較表のPCとの接続の列を見てください。
3,000〜6,000円:USB 1本で音まで通る
この帯からUSB音声が入ります。ロジクール S150 は入力がUSBだけ、Creative Pebble V3 はUSBに加えてBluetoothと3.5mmも持ちます。同じ「USB 1本でつながる」でも、他の機器につなぎ替えられるかが違います。
6,000〜12,000円:ユニットが大きくなり、Bluetoothが入る
1万円手前の2台は、ユニットの口径と筐体が一段大きくなります。オーディオテクニカ AT-SP105 は高さ200mmの縦長で、Creative Pebble Pro は高さ118mmのまま出力と機能を上げています。
12,000〜20,000円:AC電源になり、USB音声の有無で割れる
ここから電源がACアダプターになり、RMSは42Wと66Wに上がります。同じ帯でもEdifier R1280DB はUSBで音を受け取れず、Edifier M60 はUSB-Cで受け取れます。この2台の差が、値段では接続を決められないことをいちばんはっきり示しています。
モニター内蔵スピーカーで足りるとき、足りないとき
モニターにスピーカーが入っていれば、机の上に何も足さずに音は出ます。モニターの比較で並べた製品にも、内蔵スピーカーを持つものと持たないものがあります。
内蔵で足りるのは、通知音と着信音、動画の音声を確認する用途までです。出力は片側2W前後のものが多く、ユニットは画面の裏側や下向きに付いているので、音は机の後ろから回り込んで届きます。
足りなくなるのは次の場合です。
- 音楽を流しながら作業する。片側2W級のユニットでは低音がほとんど出ません
- 音声が言葉として聞き取りにくい。裏向きに鳴る音は中音域が壁や机に吸われます
- モニターをDVIやVGAで繋いでいる。この2つの端子は音声を運びません
内蔵から外付けへ移すとき、PCの出力デバイスは自動では切り替わりません。音が出ないときは壊れたと考える前に、この記事の冒頭で開いた画面をもう一度見ます。
まとめ:判断の順番
Wの数字から選ぶと外します。次の順に決めると絞れます。
- USBケーブル1本で済ませたいかを決める。済ませたいならUSB音声を持つ機種に絞られます。この記事では8台中5台です
- PCに3.5mm出力があるかを見る。無いPCでは、USB給電のスピーカーは変換アダプターなしで鳴りません
- Wの条件を確かめる。RMSか実用最大出力か、電源の条件付きかで、同じ数字が別のものを指します
- 置き場所の高さを測る。モニターの下に入れるなら、この8台では118mm以下の4台が候補になります
- コンセントの空きを数える。ACアダプターの2台は電源を1口使います
ここに載せた仕様は各社の製品ページに書かれている値で、8台を鳴らし比べた結果ではありません。音の良し悪しは各社が同じ条件で数値にしていないので、独自採点の軸にも入れていません。