この記事では、Vim / neovim でプラグインなしで使えるファイラ「Netrw」を起動する方法について、ご紹介します。
[解答] 4種類

便利な標準ファイラ “Netrw” ですが、その起動にはたくさん方法があります。その中でも大まかに分けると4種類の起動方法があります。
Vim起動時
シェル/コマンドラインから、直接 Netrw を起動した女歌にする場合は、下記のコマンドで vim を起動します。
実行環境 | 実行コマンド | 内容 |
---|---|---|
全OS | vim . | Netrw をカレントディレクトリを起点に開く |
Linux/Mac | vim /指定/ディレクトリ/ | Netrw を指定したディレクトリを起点に開く |
Windows | vim c:\指定\フォルダ\ | Netrw を指定したディレクトリを起点に開く |
neovim や gvim でまったく同じですから、実行コマンドの vim 部分を入れ替えるだけです。
Vimコマンド1. Explore系
Vim を起動した状態で Netrw のウインドウを開きます。
コマンド | 動作 |
---|---|
:Ex(plore) /パス/ | netrwを起動する(カレントバッファ) |
:Tex(plore) /パス/ | netrwを起動する(新タブ) |
:Hex(plore) /パス/ | netrwを起動する(水平分割した下ウインドウ) |
:Sex(plore) /パス/ | netrwを起動する(水平分割した上ウインドウ) |
:Vex(plore) /パス/ | netrwを起動する(カレントウインドウを垂直分割した左) |
:Lex(plore) /パス/ | netrwを起動する(カレントタブの左側) |
パスを指定しない、あるいは . を指定すれば、カレントディレクトリの状態でNetrwウインドウを開きます。
特にわかりにくい :Lexplore は次のような起動の仕方をします。

Windowsのエクスプローラに近いファイラのイメージに近づけられるわけです。
Vimコマンド2. ファイルを開くコマンド系
Netrwと意識しなくても、通常使うコマンドにディレクトリ/フォルダのパスを指定するだけで利用できます。
コマンド | 動作 |
---|---|
:e(dit) /パス/ :ex /パス/ :vi(sual) /パス/ :vie(w) /パス/ :fin(d) /パス/ | netrwを起動する(カレントバッファ) |
:tabnew /パス/ :tabe(dit) /パス/ | netrwを起動する(新タブ) |
:sp(lit) /パス/ | netrwを起動する(水平分割) |
:vert(ical) /パス/ | netrwを起動する(垂直分割で左) |
. を指定すれば、カレントディレクトリの状態でNetrwウインドウを開きます。
また、先の Explore 系コマンドと比べると、開くパスを指定しない限りは Netrw が起動しない点が異なります。
Vimキーバインド
コマンド | 動作 |
---|---|
(ディレクトリパスの文字列上で) gf gF [f ]f | netrwを起動する (カーソル下のディレクトリパス) |
少し変則的ですが、こちらのキーバインドでも Netrw を起動できます。
HTMLやスクリプトでディレクトリを指定している箇所などで活用できそうですね。
補足
細かくいうとバリエーションが数え切れないくらいありますので、今回の問題の正答は4種類としています。
なお、VimFiler や Defx などのファイラがよく紹介されがちですが、標準ファイラの Netrw もなかなか高機能です。こちらを使いこなしてみて、足りない機能を補うようにプラグインを導入した方が良いかも知れません。
このVimコマンドの補足情報
- 利用頻度[star rate=3]
- 便利さ[star rate=4]
- 覚え易さ[star rate=3]
関連するVimヘルプ
Vim のヘルプでは下記のように解説されています。
:[N]Explore[!] [dir]… カレントファイルのディレクトリを開く :Explore
pi_netrw – Vim日本語ドキュメント
:[N]Hexplore[!] [dir]… 水平分割で開く :Hexplore
:[N]Lexplore[!] [dir]… 左エクスプローラーを切り替える :Lexplore
:[N]Sexplore[!] [dir]… カレントファイルのディレクトリを分割 :Sexplore
して開く
:[N]Vexplore[!] [dir]… 垂直分割で開く :Vexplore
:Texplore [dir]… タブで開く :Texplore
こちらは、Vim上では下記のコマンドでヘルプを確認できます。
:help Explore :help Hexplore :help Lexplore :help Sexplore :help Vexplore :help Texplore
ヘルプで検索するときは、通常は大文字小文字は識別されませんので、どちらでも構いません。
Vim操作の参考書籍
こちらの書籍が、Vimレベルアップの参考になります。
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